■2019年10月宿泊
Check In
「アパホテル&リゾート〈東京ベイ幕張〉」は海浜幕張駅南口のホテル群で最も海側に位置しています。
ホテルまでは国際大通りを真っ直ぐなので迷うことはありませんが、駅からはかなり歩きます。送迎バスは残念ながらホテル→海浜幕張駅と舞浜駅→ホテルの一方通行。
当ホテルは1993年に「幕張プリンスホテル」として開業し、2006年にアパホテルにリブランドされました。ホテル名は山括弧つきの〈東京ベイ幕張〉が正式名称らしいです。
建物は高さ180mの「セントラルタワー」、アパが買収後に増築した「ウエストウイング」と「イーストウイング」の3棟。客室数は計2,007室という巨大ホテルです。
丹下健三氏が設計したセントラルタワーと他2棟は全く異なるデザインで統一感がありません。アパホテルらしいセンスの無さを感じますね。
なお、左奥に見えている建物は「ホテルニューオータニ幕張」です。
三角形のセントラルタワーを駅側から見上げると圧巻の眺め。中央部のエレベーター2基はシースルーでレストランフロア直通。
セントラルタワーのエントランスにはタクシー乗り場が一応設置されていますが、待機していることはほぼ無くてとても不便。
セントラルタワーのロビーは3階まで吹き抜けでかなり広く、人も多い。左右のエスカレーターで2階に上がるとローソン、3階に上がるとマツキヨがあります。
チェックインの手続きは、宿泊する棟に関わらずイーストウイング1階にある「自動チェックイン機」で行います。
チェックインの順番を待つ行列はうんざりする程に長く、並び始めてから手続きまで15分以上を要しました。
チェックイン機には2〜3台に1人の割合でスタッフが立っていて、彼らの案内に従い端末に情報を入力して手続きを行います。
今回利用したセントラルタワーの客室階行きエレベーターは6基。高階層行きと低階層行きに分かれていて、46階以上のレストランフロアにはどちらのカゴも停止します。
それぞれ20フロアをわずか3基で担うのは無理があり、待たされることが多々ありました。
客室階のエレベーターホールは質素な造り。
客室はV字型に配置され、正面玄関側に客室はありません。
廊下の天井高は2.16m、幅はわずか1.3mで息苦しい。
■一休.com:アパホテル&リゾート〈東京ベイ幕張〉■
Room
今回利用したのは三角形の頂点に配置された「デラックスツイン」。「シングル」や「ダブル」、「スタンダードツイン」が17.8㎡なのに対し、この部屋の面積は32.5㎡と2倍近い広さを持っています。
客室料金は5〜25階、26〜39階、40〜44階で異なり、上層に行くほど2,000円ずつアップします。もちろん、繁忙期には大幅値上げするアパ商法は健在。
客室のドアにはベタベタと張り紙が多く、最下部には「煙ふせぐ〜ん」という火災時に使うアイテムが用意されています。
廊下は細長く、片側の黒いクロスは傷だらけで汚い。
左に曲がるとバスルームに繋がっています。
クローゼットは奥行きがあまり無いタイプ。ハンガーは6本だけ。その上、この部屋にはチェストが無くて連泊を想定していないような造り。
廊下に無造作に置かれたスリッパはビニール製と使い捨ての2種類。客室〜大浴場間は浴衣&スリッパで移動できますが、大浴場で見かけたのはビニールスリッパばかりでした。
窓に面したライティングデスクは奥行き48cm。デスクチェアは背もたれが直角で肘掛けが無いタイプ。このタイプでキャスター付きは珍しい。
頭上のダウンライトは三角形。このセントラルタワーをイメージしているのでしょうか。
デスク脇のマガジンラックには右寄り思想の本やアパグループ代表夫婦の自画自賛本が並んでいて気持ち悪い。
デスクの下部にはセーフティボックスとティーセット、ケトル。
ティーセットはコーヒーと緑茶。コップはガラス製と紙コップが2つ。ホテルで紙コップは初めて見ました。
ソファはエキストラベッドにもなるタイプ。座り心地はお察し。
奧まった部分は一面が大きな窓のベッドスペース。
天井高は2.32mとかなり低く、ベッド上のくりぬかれた部分でさえ2.55mしかありません。
テレビは三菱電機製「REAL LCD-40ML3」。「JRタワーホテル日航札幌」と同じモデルで、オートターン機構を利用できないという点も同じ。
また、省エネモードなのか画面が暗く、「ダイナミックモード」など明るい設定への変更もできませんでした。
冷蔵庫は空っぽで電源もオフ。こうした運用のビジネスホテルは多いけれど、真夏に飲み物をすぐ冷やしたい時は困るんじゃないでしょうかね。
ベッドは120cm幅のホテルオリジナルマットレス「Cloudfit」。ベースはシーリー製なので寝心地は柔らかく快適でした。
ナイトテーブルはなく、ヘッドボード上のスペースにスマホをおける程度。コンセントはコントロールパネル上にあり。
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Bath Room
シンクは「びわ湖大津プリンスホテル」や「新宿プリンスホテル」などと同じようにプリンスホテルらしいアウトシンク。
質感は低く、ここに置かれているコップも紙コップ。
アメニティは「ハイグレードアメニティ」とホテルが自称していますが、至って普通の質感。基礎化粧品やバスソルトはありません。
またそれぞれのパッケージに名言・格言がプリントされているのは本当に気持ち悪い。
タオルは「ラグジュアリータオル」だそうですが、特段優れた肌触りとは感じませんでした。
バスルームは、最近あまり見かけなくなった、本来の意味でのユニットバス。ちょっと懐かしさを覚えます。
シャンプー類はディスペンサー入り。
バスタブ脇の排水口の蓋はこんな状態。放置して平気でいる感覚は理解に苦しみます。
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View
当ホテル最大の魅力は、大きな窓から見渡す眺望。セントラルタワーは全室オーシャンビューです。
真っ正面には「ZOZOマリンスタジアム」。
東京湾越しに富士山が見えました。10月に入ったばかりですが、冠雪が確認できます。
海がメインなので夜景は寂しい。右側の明るい建物は広大な「イオンモール幕張新都心」。
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Spa
大浴場はセントラルタワーの4階の「玄要の湯」、ウエストウイング1階の「飛翔の湯」、イーストウイング1階の「若葉の湯」と3箇所も設けられています。うち「若葉の湯」は女性専用。
いずれも天然温泉ではありませんが、浴槽は多数あって3箇所すべてに露天風呂が設置されています。営業時間は「飛翔の湯」が19:00〜26:00と5:00〜14:00で朝風呂が可能、他2箇所は14:00〜26:00です。
今回はセントラルタワー4階「玄要の湯」を利用しました。混雑を覚悟していたものの、20:00頃は結構空いていました。
浴室内には仕切りつきの洗い場が10箇所以上あり、ミストサウナも完備されています。
お湯はいずれも温めで長居できるのが嬉しい。露天風呂は眺望こそ望めないものの、陶器の小さな浴槽もあって楽しかった。
ただ、タオルは置いていないので、客室から持参しなければならないのはちょっと残念。
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Impression
幕張メッセで行われた展示会の際に利用しました。会場までは歩いてすぐなので便利ですが、海浜幕張駅からは遠くて大変です。
元々はプリンスホテルだったため質感が低いのは仕方ありませんが、アパ特有のとにかくセンスというか、クセの強さが気になります。
ベッドの寝心地と眺めは良かったけれど、それ以外はかなりキツい。休息するために宿泊したのに、かえってストレスが溜まってしまいました。
次回は「ホテルニューオータニ幕張」を選ぶと思います。
■一休.com:アパホテル&リゾート〈東京ベイ幕張〉宿泊プラン