■2013年7月宿泊
Check In
1934年創業の老舗「札幌グランドホテル」は札幌駅と大通駅の中間に位置し、札幌駅からは徒歩10分弱。雪や雨の日にはやや辛い距離だけど、かといってタクシーに乗るほどではありません。
しかし、2年前に両駅を結ぶ「札幌駅前通地下歩行空間」が完成。悪天候の日でも快適にアクセスできるようになりました。旧北海道庁や時計台は徒歩圏内で、札幌観光には最適な立地だと思います。
ホテルの建物は本館・東館・別館の3棟からなり、一番目立つ東館の一階はレストランとスターバックス。
建物は重厚な色合いのタイル張り。
こちらはメインエントランス。ドアマンは見かけませんでした。
この地下通路に面したホテルのエントランスは階段状でスロープが無いのはとても残念です。
フロントは本館の1階に設けられています。到着したのはチェックイン開始時間よりもかなり早かったけれど、すぐにルームキーが用意されました。そのルームキーはMIWA製のシリンダーキー。
ホテルの紋章が刻印された革製とルームナンバーの入った重い真鍮製の2つのキーホルダーがついています。
予約したのは東館。その東館は5~8階のスタンダードフロアと11~16階のコンフォートフロアの2カテゴリ構成で、今回は2012年12月に改装されたスタンダードフロアを利用します。
別館の1階には「メモリアルライブラリー」が設けられています。当ホテル歴史やゆかりのある作家の著作物を閲覧できます。
なお、当ホテルの運営元である「グランヴィスタホテル&リゾート」(旧三井観光開発)は2015年からサンケイビルの傘下になりました。
メモリアルライブラリーの一部はビジネスコーナーになっており、コイン式PCやFAX、コピー機が設置されています。
1階の廊下は綺麗に改装されていて綺麗。壁が黒いのでちょっと暗い。
客室階のエレベーターホールは、本館・東館のそれらが繋がっているため非常に広い。
東館のカーペットは鮮やかなブルーでフカフカです。
Room
今回の部屋は「コーナーキングダブル」。北2西2交差点サイドに位置するコーナールームです。
客室面積は40㎡ですが、ドアを開けるとL字型の長い廊下があり、途中にバスルームが造られています。もちろん、この廊下部分も面積に含み、かつ天井高が2.4mと低いため数字よりも狭く感じます。
40㎡ある部屋なのにベッドが居室の大部分を占めています。カーペットは廊下よりも少し濃厚なブルー。こちらもフカフカで「シェラトン都ホテル東京」あたりの薄っぺらいカーペットとは大違いです。
壁添いには空気清浄機、ラゲッジ台とシンプルなライティングデスクが並んでいます。これら設えの質感は高くありません。
デスクは奥行き54cmとまずまずだけど、テレビ(SONY製「BRAVIA KDL-32EX300」)や有料ビデオの端末が置かれているのでワーキングスペースは狭い。チェアは肘掛け・リクライニング機能が無いものの、クッションが効いていて座り心地は悪くありません。
インターネット接続は有線・無線ともに無料。下り10.0M・上り12.8Mbpsでした。
冷蔵庫には有料のミネラルウォーターが4本。ラックレートで5万円近い部屋なんだから水くらいは無料にしてほしいもの。氷も有料(300円)です。
テレビの下部には電気ポットとティーセットを収納。ティーセットと言っても煎茶・ほうじ茶のティーバッグだけの寂しいもの。
窓際の狭いスペースにはコーヒーテーブルとアームチェアが一脚。やはり一人利用を想定している部屋なのでしょうか。
クローゼットはベッドサイドのバスルーム側に。2枚のスライドドアは稼働域が狭くて使い勝手が悪い。中にはハンガーが計8本。新宿の「小田急ホテルセンチュリーサザンタワー」と同じく、ドアと並行に服を掛けるタイプです。
セーフティボックスやチェストは無く、スリッパは厚手のウォッシャブルタイプで使い捨てタイプはありません。
ベッドは200cm幅のシモンズ製マットレスで快適だけど、シーツは安っぽくてザラザラ。ナイトテーブルは両サイドにあり、コンセントを備えているのが便利です。
Bath Room
廊下沿いのドアを開けるとバスルームがあり、すぐ右側にシンク、左側に便座という配置です。「ちょっと広めのトイレ」程度のスペースにシンクを無理矢理に造った感が強く、非常に狭い。
シンプルなデザインのシンクに用意されたアメニティは必要最小限で入浴剤やバスローブはありません。基礎化粧品はリクエストベースです。
一段高くなったウェットスペースは「JRタワーホテル日航札幌」や「ホテルクラビーサッポロ」と同じ洗い場付きタイプ。バスタブは長さが少し物足りないけれど、幅は十分な上に深さがかなりあって快適です。オーバーフローが無いのも嬉しい。
ただしシャワースペースは幅80cmほどしかなく、立ったままシャワーを浴びるとバスタブにお湯がかかってしまうので椅子を使用した方が良いでしょう。水圧はそれなりだけど、シャワーヘッドはノーマル・マッサージ・ミストと切り替えが可能です。シャンプー類はトニックシャンプーと「ホテルニューオータニ東京」でも使われている資生堂の「THE Amenity」が大ボトルで。
View
今回の部屋はコーナールームとはいえ窓は一面のみで高さ1.8m×幅1.14mと小さい。また、マリンブルーのドレープは丈がわずかに短く、光が漏れてしまいます。
窓からの景色は「札幌駅前通」で魅力的な眺めとは言い難い。ただし、道幅が広い分だけ「ホテルオークラ札幌」よりはいくらか開放的な印象を受けます。なお、一部の部屋からは赤レンガの「旧北海道庁」が望めるらしいです。
Breakfast
朝食は「ノーザンテラスダイナー」での和洋ビュッフェもしくは「ガーデンダイニング環樂」での和朝食です。今回は朝6:30からオープンしているビュッフェ(2,500円)を選択しました。このお店は以前「ライラック」と呼ばれていて当時から朝食には定評があったと記憶しています。
店は結構な大箱ですが、テーブルは小さめで隣席との間隔が狭い。開店と同時に訪問しましたが、中国人団体や年配の観光客でほぼ満席の盛況でした。
ビュッフェ台に並べられた料理は、どちらかと言えば和食の方が充実しています。函館産イカの刺身や旬野菜のしゃぶしゃぶなどがありました。
一方、洋食の品揃えはやや平凡な印象です。フレンチトーストをウリにしていますが、「ホテルオークラ東京」のオーキッドルームで供されるそれとは比較になりません。
また、コックが常駐しているのにオムレツを目の前で作ってくれるサービスを実施していないのは謎。(※その後、2014年4月からスタートしたそうです)
ホテルメイドのクロワッサンは小振りでふんわり不足。ジュースはフレッシュではありませんでした。なお、ルームサービスの「アメリカンブレックファースト」は2,800円、「和定食」は3,000円。エッグベネディクトの取り扱いはありません。
Impression
同じグランビスタホテル&リゾートの「札幌パークホテル」と並び、札幌を代表する老舗ホテルです。アクセスの良さは市内随一で、旧北海道庁や時計台、大通公園など主要なスポットはいずれもすぐ近く。
今回の部屋はリノべーションされていて快適でしたが、空調の効きが悪かったり壁が薄いなど、建物の古さはやはり隠せません。
また、宅急便の配送料は別会計で部屋付けは不可、ベルを呼んで運んでもらうのはOKだけど、館内のヤマト運輸デスクまで同行しなければならないのは不便に感じました。
札幌グランドホテル
〒060-0001 札幌市中央区北1条西4丁目
TEL 011-261-3311 FAX 011-231-0388
チェックイン15:00 チェックアウト11:00