■2019年12月宿泊
Check In
「水戸プラザホテル」は交通量が多い国道50号バイパス(水戸バイパス)沿いに建っています。JR水戸駅からは無料送迎バスが1時間に1〜2本程度運行されていて所要時間は15分ほど。
水戸バイパス沿いには家電量販店やゴルフ用品店、ファミリーレストランなどのロードサイド店がたくさん建ち並んでいますが、アンダーパスを過ぎると森のような一角が突如として現れます。
当ホテルはかつては広大な原生林だった土地を切り開いて建設したとのことで、この木々はその名残り。
ゲートはクラシカルな洋館のよう。ガラス張りの三角形は「ガーデンセレモニーステージ ラピュタ」です。
ゲートを抜けて、エントランスまでは「ホテル椿山荘」のようにアプローチが長く、テンションが上がります。
ドアマンはいませんが、バスが到着するとベルガールがすぐに出てきてフロントまで誘導してくれました。
インテリアを手がけたのはジョン・デビッド・エジソン氏(発明家トーマス・エジソンの曽孫)。暖かみを感じられる重厚なヨーロピアンクラシック調で質感はかなり高い。
同氏が手がけた「旭川グランドホテル」(現「OMO7旭川」)も同じように重厚なデザインでしたが、星野リゾートによって全く異なるインテリアに変えられてしまいました。
フロントが一般的なカウンター式というのは少し残念。せっかくならば、アトリウムガーデンパークやリラクゼーションラウンジでウェルカムドリンクをいただきながらチェックインの方がリゾート感を演出できるのに。
2階のバンケットフロアに通じる階段とシャンデリアはゴージャスで上品。
建物の中央部は天井まで吹き抜けのアトリウムガーデンパークで、「カフェ&バー・プラザカフェ」を併設しているほか、「
このアトリウムでは頻繁にイベントが開催されており、この日はジャズバンドの演奏が行われていました。しかし、残響が強いため演奏会には適していない印象を受けました。
レストランやバンケットは1〜2階に集約されており、客室は3〜5階にあり、全85室です。
客室はアトリウムをぐるりを囲むように配置されています。殆どの客室は外を向いていますが、アトリウムに向いた客室も一部あるようです。
廊下のアトリウム側には飾りのバルコニーが付いています。
ルームキーはクラシカルな真鍮製。
Room
今回利用したのは当ホテルで最も多い「ツインルーム」。地方都市のホテルでスタンダードルームが42㎡もの広さを持っているのは驚異的です。
室内はパブリックスペースと同じく重厚で暖かみのあるインテリア。
クローゼットの中にはバスローブとハンガーが計12本。ここにチェストはありません。
クローゼットの脇はミニバー。ティーカップはWEDGEWOOD。
UCC製のDRIP PODがあり、カップはダークロースト、シティロースト、セイロンブレンド紅茶、深蒸し静岡煎茶の4つ。
冷蔵庫の中にはドリンクあり。キャビネットの扉と冷蔵庫の扉がバンドで留めてあるのはラグジュアリーホテル並みの配慮でお見事。
チェストは2段。ナイトシャツは平凡なワンピースタイプ。
居室の天井高は2.7m。濃厚な木目を基調としたシックなインテリア。シンプルなカーペットは経年によるシミや色あせがかなり目立ちます。
キャビネットは大きく、存在感が大きい。扉を開くと中には日立製の液晶テレビ「Wooo L32-H03B」。この部屋の広さで32型は小さすぎ。また、左右に向きを変えることはできますが、前に引き出すことはできないため、デスクやドレッサーからは少し見づらい。
幅130cmのライティングデスクのトップは石造り。目の前に鏡が無いのは良いですね。ただ、机上のデスクライトは弱く、少し暗い。
壁際には独立したドレッサー。チェアのカバーはこの部屋のインテリアと合っていない。
部屋の中央にはどっしりとしたアームチェアが2脚とコーヒーテーブル。テーブルのトップにはガラス板が填め込まれています。
ベッドはハイアット系のようにベッドスローが無く真っ白。マットレスは120cm幅のシモンズ製マットレスです。
ナイトテーブルは中央に1台。コントロールパネルではカーテンを電動開閉可能。
ルームサービスはディナータイムのみ。以前は朝食も実施していたようですが現在は休止中。朝刊のデリバリーはありません。
Bath Room
バスルームは明るく広々としています。壁はサーモンピンクの大理石で質感も高い。ダブルシンクのトップは石造り。私物を置くスペースもたっぷりあって使い勝手は良い。
シャンプー類はペリカン石鹸製のホテルオリジナル。加えて、エステロワイエの基礎化粧品セットと入浴剤もありました。
ただ、シングルユースだとタオルやシャンプー類が1セットずつというのはケチくさい。
ウェットスペースは洗い場付き。ハンドレストつきのバスタブは大きく、足を伸ばすことができます。ただ、せっかくの洗い場付きなのにオーバーフローがあって湯を溢れさせることができないは残念。シャワーは水圧が非常に強くてとても快適です。
View
今回の部屋は西側。窓の外にはバルコニーがありますが、柵だけで外に出ることはできないのでフェイクバルコニー。
Breakfast
朝食は1階の「テラスレストラン・ローズ」と「旬菜和膳よし川」の2ヶ所で提供されています。今回は「レストラン・ローズ」の洋定食をいただきました。
お店はアトリウムガーデンパークに面していて、同アトリウム内にはテラス席も用意されています。私が訪問した時間は客が少なく、全員がテラス席を利用していました。
朝食はハーフビュッフェスタイル。とはいえ、ビュッフェ台に並ぶ料理はサラダ、パン、フルーツ、ヨーグルトとドリンクのみ。ユニークなものは無く、珍しいのはヤクルトくらいで寂しいもの。
クロワッサンはバターの風味が弱く、しんなりしていて美味しくない。
オーダーしたオムレツは濃厚な色合いでなかなか美味しかった。焼き加減もちょうど良かったです。
※2020年8月現在、新型コロナウイルス感染予防のため、ハーフビュッフェではなくプレートで提供されているとのこと。
このビュッフェの貧弱な品揃えならば、料理を選ぶ楽しさはほぼ無く、現在のプレート形式の方が良いと思います。
Lounge
3階には宿者専用の「リラクゼーションラウンジ」が設置されています。場所はこの画像の赤枠部分で、3階に位置しています。
ラウンジはアトリウムガーデンパークに面したテラス席で、座席はいずれもゆったりとしています。マッサージチェアも用意されています。営業時間は8:00~10:00と17:00~20:00の1日2回。
宿泊客の誰もが利用できるラウンジは「ホテルニューグランド」のようにスタッフ不在の完全セルフサービス形式のことが多いのですが、当ホテルの場合はコンシェルジュが常駐しており、とても丁寧な対応をしてもらえます。
ソフトドリンクは無料、アルコールは1杯のみ無料です。フードの提供はありません。
ラウンジからはアトリウムガーデンパークを一望できます。ただし、花壇のせり出しがあるため、下方面の眺めは遮られます。
このアトリウムガーデンパークの屋根は開閉式のガラス製。盛夏の頃は暑さが心配です。
Impression
シングルルームでも29㎡の広さを持っており、ハード面のクオリティは地方都市のシティホテルと思えないほど高い。
とはいえ、パブリックスペースとは異なり、客室はカーペットにはシミが目立ち、テレビは小さい。また、Wi-Fiは電波が切れることも多々あり、そろそろリノベーションの時期だと感じます。
接したスタッフはみな丁寧でしたが、チェックアウト時、領収証を封筒に入れてくれなかった事だけが残念。
なかなか水戸に行く機会は無いのですが、再訪した際は是非また利用したいですね。
水戸プラザホテル
〒310-0851 水戸市千波町2078-1
TEL.029-305-8111
チェックイン15:00 チェックアウト11:00