■2019年5月宿泊
Check In
「ホテル日航熊本」が位置するのは熊本市の上通町。熊本駅の周辺は驚くほどに寂しく、当ホテルの周辺が繁華街の中心地です。すぐ目の前には高島屋、鶴屋百貨店、パルコが建ち並んでいます。
ライバルといえる「
熊本駅からは市電またはタクシーで10〜15分程度。熊本空港からのリムジンバスはホテルの目の前に停車しますが、他空港のリムジンバスに比べて当地のバスは停車地が多く、時間がかかります。
当ホテルは「びぷれす熊日会館」という熊本日日新聞の本社跡地に再開発された複合施設のメインテナント。同施設の低層階には鶴屋百貨店のNew-S館や熊本市現代美術館が入居しています。
メインエントランスはさっぱりとした造り。ドアマンは見かけませんでした。
こちらは電車通りに面しているエントランス。
メインエントランスを抜けると、くまモンがお出迎え。暖炉の奥はティー&カクテルラウンジ「ファウンテン」。
日航ホテルズは札幌や東京(現「ヒルトン台場東京」)ように、ロビーが広々としている印象がありますが、当ホテルは天井こそ高いものの、広さはあまり無い。
チェックインの手続きは丁寧で新聞リクエストも聞かれました。ただ、「会員様なのでお支払いはチェックアウト時で結構です」という恩着せがましい言い方が気になりました。
ベルガールの案内で客室へ向かいます。エレベーターは2基。スピードが遅く、待たされることが多々ありました。
客室は8〜14階の6フロア。開業から20年弱が経過し、現在は3年間をかけての全客室改装プロジェクトが進行中です。
上層階にスカイレストランやラウンジは無く、宿泊客とレストラン・バンケット利用客の動線が分けられているのは嬉しいポイント。
廊下は真っ直ぐで、絨毯はフカフカです。
Room
今回利用したのは13階の「コーナーツイン」。この13階と14階は「クラスコンフォート・フロア」と呼ばれ、客室改装の第一弾として今年3月にリニューアルオープンしました。コンセプトは「和」と「熊本らしさ」。
ドアを開けると左側にバスルームがあり、居室へはクランク状に進みます。こうしたクランクはキャリーケースをぶつけやすいようで白い壁には早くも汚れが目立ちます。
居室の入口には存在感のあるミニバー。階下のスタンダードフロア(未改装)ではこのスペースにドレッサーが置かれているそうです。
ミニバーの上部には2種類の肥後手まりが飾られています。
石造りの天板の上に置かれたネスプレッソマシンとミネラルウォーター。カプセルは3種類。
下部は3列に分かれ、右側にはセーフティボックス。
中央の冷蔵庫は少し寂しい品揃え。ビールは486円。
カップはNARUMI製。
ティーバッグは煎茶、ほうじ茶、ジャスミンティー。
ケトルは英ラッセルホブス社製。
ミニバーの対面にはクローゼットがあり、中にはバスローブとズボンプレッサーを収納。ハンガーは9本。スリッパはウォッシャブルタイプのみ。
ナチュラルカラーで統一された部屋の面積は38㎡、天井高はなんと3mもあります。コーナールームなのに窓が一面しか無いのは残念。
明るい木材を使用したラゲッジ台の表面はファブリック加工が被されていないため傷が結構目立ちます。
ナイトシャツはワンピースタイプでクレリックシャツのようなデザイン。
テレビはSHARP製「AQUOS 2T-B40AB1」。角度は固定されており、変えることはできません。
ライティングデスクもラゲッジ台と同じく明るい木材で奥行きは53cm。デスクライトは無いものの、頭上にダウンライトがあるので机上は明るい。
ただ、とても残念なことにデスクチェアは無く、背もたれが無いスツールのみ。これではハードワークは無理でしょう。
窓際には中途半端な大きさのソファ(というかベンチ)とオットマン。背もたれは無く、壁につけれたクッション素材を代用します。これでは全く寛げず、どうしてこれをチョイスしたのかセンスを疑います。
このソファ横にもライトがありますが、パワーは弱いためこのソファに座って読書をするのは厳しい。ここにもコンセントとUSBジャックが用意されています。
ベッドスローの無い白一色のベッドは120cm幅のシモンズ製マットレス。シモンズらしくやや堅めの寝心地ながらしっかり沈み込むのでとても快適でした。枕はテンピュール製。
ヘッドボードにはスリット状のLEDが埋め込まれています。こちらはかなり強力ですが、アーム状の読書灯とは異なり、向きを変えることはできません。そのため、同室者に隣のベッドで使われたらおそらく眠れない。
ナイトテーブルは中央に1台。電話機はここに置かれています。フロント、ゲストリレーションズ、ルームサービス、ハウスキーピング、ベル、交換台、緊急時と目的別の連絡先が別れすぎている印象を受けます。
「プリンスホテル」のプリンスワンやウェスティンホテル東京の「サービスエキスプレス」のように一元化とまでは言わないけれど、もう少し整理した方が良いと思います。
壁のコントロールパネルにはコンセントとUSBジャックが2つずつ。ベッド頭上の間接照明は3段階に調光可能。
ルームサービスのメニューはテレビ画面上での案内。こういったホテルが増えていますが、あくまでメニューを見れるだけで画面上で注文ができないのは中途半端。
営業時間は7:00〜9:30と17:00〜21:00(日祝日は20:00まで)。朝食は前日21:00までに予約が必要です。(注文カードにもアンダーラインで強調されています)
「アメリカンブレックファスト」はヨーグルトつきで2,600円、「コンチネンタルブレックファスト」は1,600円。夕食メニューは軽食ばかり。
Bath Room
バスルームは改装されていないのか、居室とはテイストが異なるインテリア。ちょっと古くささを感じますね。
シンク周りはやや狭い。
残念なのはトイレ。個室がつくれるスペースが十分あるのに同居タイプ。
ボックスに入ったアメニティはなかなか充実していて、日航ホテルズ共通ものに加えて当ホテルオリジナルの入浴剤もありました。
シャンプー類と基礎化粧品は「ザ・ナハテラス」や「下田プリンスホテル」などと同じタルゴジャポン製。スタンダードフロアはPOLA製「エステロワイエ」だそう。
タオルはバスタオル、フェイスタオル、ボディタオルがそれぞれ2本ずつで、バスタオルとフェイスタオルはそれぞれ今治タオル。
フェイスタオルはふかふかが残っていますが、バスタオルはごわつきと匂いが気になります。
風呂桶とバスチェアがシンクの下に置かれているのは謎。
浴室内は明るい。バスタブはヘチマ型で幅がやや狭いものの長さは十分。ただ、せっかくの洗い場付きなのにオーバーフローのせいで湯を溢れさせることはできません。
View
眺望は熊本城側と市街地側の2面。客室タイプによってそのどちらかとなり、今回の「コーナーツイン」は全室が熊本城側となります。
周囲に高い建物は無く、視界は開けています。右側の茶色いビルは「
夜景はやや寂しい。
熊本城天守閣を真っ正面に望みます。やや距離があるため「
ただ、2016年に発生した地震による被害は相当に深刻で、天守閣こそ復旧はかなり進んでいるようですが、石垣を含めた全面復旧まではまだまだ時間がかかりそうです。
ライトアップは毎日23時まで。
こちらはエレベーターホールから望む反対側の「阿蘇方面の市街地」方面です。
Impression
改装したばかりということで、今回の客室は概ね快適でした。熊本城を望む眺めも魅力的です。
ただ、デスクチェアが無かったり、寛げないソファなどは大きなマイナスポイントで、ビジネスユースだとかなり厳しい。
とはいえ、立地は抜群で市内のどこに行くのも便利。観光目的での宿泊ならば問題は無いでしょう。
ホテル日航熊本
〒860-8536 熊本市中央区上通町2-1
TEL 096-211-1111
チェックイン14:00 チェックアウト11:00