■2018年7月宿泊
Check In
「京都ブライトンホテル」は御所の西側に位置しています。交通の便が良いとは言えず、京都駅の八条口からタクシーを使うと20分弱、2,000円程かかります。
地下鉄烏丸線の今出川駅からは歩いて7〜8分。徒歩圏内ではあるものの、気温40度近い炎天下にキャリーケースを引きずって歩くのはちょっとキツいので、烏丸御池駅からのシャトルバスを利用しました。
同駅のシャトルバス乗り場に近い2番出口は階段しか無いため、今回のように重い荷物を持っているときは3-2番出口のエレベーターで地上に出て、交差点を渡った方が楽。バス乗り場には看板や表示が一切無く、駐輪場が目印となります。
シャトルバスは25人乗り。でも大きな荷物は座席に置くことになるため、実際に乗れる人数はそれよりも少なくなることが多いようです。
ホテルが建っているのは閑静な住宅街で、陰陽師・安倍晴明の屋敷跡だそう。幕末に発生した「禁門の変」の激戦地だった蛤御門は歩いてすぐの場所にあります。
正面玄関前には大きなケヤキの木がありますが、残円ながら2018年の台風21号で倒木してしまいました。
他のホテルとは異なり、エントランスに高級車が並ぶようなことはなくスッキリ。
到着時にドアマンは不在でしたが、館内に足を踏み入れるとベルが歩み寄ってきてフロントまで案内してくれました。
チェックインの手続きはスムーズで、朝刊のリクエストも聞かれました。なお、夕刊は一律で京都新聞になるようです。
レジストリカードに記入が終わると、目の前のソファを勧められ、座って待つことに。すると、冷たいおしぼりが配られました。この季節には嬉しいサービスですね。
手続きが終わるとベルガールの案内で客室へ向かいます。アトリウムは最上階まで吹き抜けで、1階中央には「
「ストリングスホテル東京インターコンチネンタル」や「ホテルアソシア新横浜」に似た造りですが、それらのホテルは廊下とアトリウムがガラス窓で仕切られているのに対し、当ホテルにはそれが無いためアトリウムの騒がしさが廊下を越えて客室にまで届いてしまいます。。
シースルーのエレベーターは3基。低層ホテルなので、待たされることはありませんでした。
廊下のアトリウム沿いには観葉植物が植えられていてリゾートぽさを感じますが、それらは残念ながら造花。
客室はきれいな四角形に並んでいるかと思いきや、南北に少し出っ張っているので、建物はちょうど♮を整えたような型。
Room
今回利用したのは4階の「エグゼクティブツイン」。同じ造りでも5・6階の客室は「ラグジュアリーツイン」と呼ばれています。
居室内は明るい木目を多用していてナチュラルで明るい。面積は42㎡と広々しているものの、30年前に建てられたホテルなので天井高は2.48mとやや低め。
当ホテルはリビングスペースとベッドスペースがバスルームを挟んでセパレートしている造りが有名でしたが、この部屋は一般的なレイアウト。
ドアを開けると右側にバスルームがあり、左側には扇子のようなアートが飾られています。ちょっとした遊び心が楽しい。
クローゼットはスライドドアで、全開に開くので使い勝手が良い。中には使い捨てスリッパ、体重計、青竹踏み。ハンガーは12本と潤沢。
クローゼットの脇にはミニバーを収めるキャビネットがあり、居室との間には格子状の衝立が設置されています。
キャビネットの天板には和紙でカバーされた祇園辻利の抹茶セットと宝泉堂の豆菓子。
作り方マニュアルも添えられています。
キャビネット左側の上段はグラス、カップ類。
冷蔵庫はコンパクトで品数はかなり少ない。京都の地ビールとサイダーがあります。
右側の引き出しにもグラス。でも空きスペースも多い。
ミニチュアボトルとスナック。
急須と湯飲み。
ラゲッジ台の下は2段の引き出し。収納されているパジャマはワッフル地で肌触りが良いのだけど、できればツーピースにして欲しかった。
テレビは壁掛け式の東芝製「REGZA 37C7000」。アームがついているので、手前に引き出してソファ側に向けることが可能です。
下部には同じ東芝製のDVDプレーヤー「SD-420J」。リーズナブルなモデルだしテレビとはコンポジット接続なので画質はお察し。
ライティングデスクはオーバル型で、「シェラトン都ホテル東京」のようにサイドのカウンターから伸びているデザイン。カウンターの上にはやたらと大きな鏡。
天井から吊り下げられた3連の箱型照明がユニークですね。
デスクチェアは2脚あり、いずれも肘掛けつき。
なかなか快適なデスクですが、カウンター上のコンセントから空気清浄機のコードが伸びているのはちょっと格好悪い。
レターセットは1661年創業という京漆器の老舗側「象彦」の手許箱に入っています。室内の電話機はB&OやJACOB JENSEN製。
ホテルが「リラックスして体を横にできるゆとりのサイズ」と自慢するソファ。確かに大型だけど、よく見ればただのエキストラベッドでがっかり。
このセンスはだめでしょう。ただ大きければ良いというものじゃない。
ベッドはハリウッドツイン仕様で122cm幅×2。マットレスはフランスベッドと共同開発したという「ドリームジャーニーベッド」。
低反発フォームと高密度の連続スプリングによって理想の寝姿勢をキープできるとのことですが、寝心地が固くて、僕にはその魅力を感じることはできませんでした。
このマットレスは公式サイトでも販売されていて、この部屋と同じ122cm幅のセミダブルサイズが124,200円だから決して高級マットレスではないですね。
加えて、シーツの肌触りははザラザラで今ひとつ。
ナイトテーブルは両サイドに。片側にはコンセントあり。
ルームサービスは7:00〜10:00と17:30〜23:00。朝食は「アメリカンブレックファースト」、「サラダブレックファースト」(共に3,300円)、「コンチネンタルブレックファースト」(2,000円)、「和朝食」(3,600円)の4種類。和朝食は前日22時までに予約が必要です。
夕食は洋食が大半を占め、8,000円のコース料理もありました。京都らしいメニューはありません。
Bath Room
バスルームは洗い場付きタイプ。残念ながらトイレはシンク前に造られていて個室ではありません。
シンクトップは石造りでまずまずの広さ。小さな置き時計が置かれているのは嬉しい。
アメニティはすべて引き出しに収納されていて、ゆずの香りのバスソルトがありました。
バスタオルはふかふか。バスローブはありません。
ウェットスペースは広く造られていて、バスタブはビーンズ型でバスピロー付き。深さは十分だけど、見た目ほどの長さはありません。オーバーフローはつけないで欲しかった。水圧は高く、お湯が溜まるのは早い。
シャンプー類はサラヤの「Lachevert(ラシュヴェール)」というブランドのものが大ボトルで置かれています。
View
窓は大きくて幅2.4m×1.4m。コーヒー色のドレープと同色のレースがつけられていますが、遮光性はイマイチで上下から光が漏れます。
今回の部屋は北側で、目の前は新町小学校。眺望を期待するホテルではないですね。
階下の屋根が石庭になっていて、夜にはライトアップもされますが、ちょっと地味。
Breakfast
朝食は「
今回は評判が良い「京懐石 蛍」でいただきました。朝食は「あさげ」と「朝粥」の2種類で共に3,200円。献立は季節によって変わります。
また、究極の朝ごはんと銘打った「くじゃく膳」(6,200円)という特別メニューもあるそうです(完全予約制)。
お店は1階のエレベーターホールすぐ脇にあります。
まずは素麺の先付け。オクラとラディッシュが添えられていて、ほんのりと柚子が香ります。
今回は朝粥を選択しました。この日の献立は以下のとおりです。ご飯・お味噌汁はおかわり自由とのことですが、そもそも量が多いのでおかわりせずともお腹いっぱい。
・小鉢:鶏肉・小松菜・エノキ・胡麻和え
・小鉢:鱧南蛮漬け(玉葱・黄パプリカ・トマト・インゲン)
・煮物:大根・飛竜頭・ズッキーニ・生姜・葱
・焼き物:だし巻き玉子・焼鮭・鮎一夜干し
・デザート:パイン キウイ
とりたてて珍しい料理はありませんが、一品一品を丁寧に作られている印象です。壺に入ったお粥はそのままでも美味しく、程よい濃さの葛餡を入れると味が引き締まります大根の煮付けはとても柔らかい。味噌汁は滑子。茗荷の後味が爽やかで美味。
Impression
ブライトンホテルズは、長谷工コーポレーションの子会社でしたが、2013年にオリエンタルランドの傘下となりました。と言っても、館内にTDRのポップなどは勿論なく、落ち着いた雰囲気です。
当ホテルは1998年の開業から今年で30年を迎えました。2008年から全客室の改装を行っており、古さは感じません。ドリームジャーニーベッドやチープなソファには疑問を感じますが、バスルームは広くて快適です。また、交通の便が悪い分、館内は静かでゆっくりと過ごすことができます。
ビジネス用途には不向きですが、レンタサイクルもあるので、のんびり京都観光するには良いホテルですね。
京都ブライトンホテル
〒602-8071 京都市上京区新町通中立売
TEL:075-441-4411
チェックイン15:00 チェックアウト12:00