■2019年3月宿泊
Check In
2015年7月に開業した「ハイアットリージェンシー那覇沖縄」。最寄り駅は、ゆいレールの牧志駅で、国際通りや牧志公設市場(現在は仮設市場で営業中。22年に再開予定)はすぐ近くなので、観光目的ならばとても便利な立地です。
当ホテルは高級不動産の仲介で有名なケン・コーポレーションが所有しており「プレミアホテルグループ」にも属しています。なお、旭橋の「リーガロイヤルグラン沖縄」もいつの間にか同社の傘下になっていました。
周囲に高い建物はほとんど無く、少し離れたおもろまちの「ザ・ナハテラス」からも建物をはっきりと見ることができます。
ホテルのすぐ近くには工房やギャラリー、カフェなどが並ぶ「壺屋やちむん通り」があります。
エントランス前には「ホテル姉妹店」という位置づけの「十割そば 山楽」。
この日、タクシーで到着するとドアマンが荷物を降ろして館内に誘導してくれました。
台風が多いエリアだからか、風除室はやたらと広い。
ロビーに入ると水流の音に癒やされます。
ロビーは2階までの吹き抜けで天井高は6.5m。横に長い造りで奥にはテラス席を備える「ザ・ラウンジ」があります。
ロビー内にはソファが多数置かれ、窓の外にはガーデンが広がります。
フロントは石造りの壁を背景にした大理石のアイランドカウンター。チェックインの手続きはスムーズに完了。ただ、客室へのアテンドは行っておらず、自力で客室へ。
エレベーターは3基。スピードはやや遅く、待たされることも多かったです。
カゴの中はシースルーになっていて、エントランス側の景色を望みます。しかし、窓の外にはバーチカルな柵が設けられているのでクリアな眺望とは言い難い。
客室階のエレベーターホールは暗い。
廊下は真っ直ぐ。チェックイン時間をだいぶ過ぎた夕方になっても掃除機が放置されていたのが気になります。
Room
客室は4〜17階に設けられ全294室。客室フロアは4階〜14階の「スタンダードフロア」と15〜17階の「クラブフロア」と別れており、スタンダードフロアの客室は「ツイン」(28㎡)と「デラックスツイン」(32㎡)、「デラックスツインエキストラ」(32㎡)のわずか3種類。
今回はスタンダードフロアの「デラックスツイン」を利用しました。「眺望の良い部屋を希望」とリクエストしたのにアサインされたのが6階という低層階でがっかり。
エントランス部分の床はリゾート感のある石張りでパウダールームと同じもの。
下段の引き出しには2ピースのナイトウェア。
クローゼットはややコンパクト。セーフティボックス、傘を用意。ハンガーは8本と不足気味。スリッパは厚手のフカフカタイプ。
居室の第一印象は「狭い!」。バスルームに面積を割いているとはいえ、これでデラックスなのか?と驚きました。
天井高は2.7mとまずまず。「太陽の暖かさをイメージした」という赤いカーペットは南国らしく、ヘッドボードの上に飾られた立体的なアートワークが美しい。
今回は角部屋で大きな窓に加えて細長いスリット窓がある二面採光なので室内はかなり明るい。
キャビネット上の棚にはガラス細工の名工、稲嶺盛吉氏作の壺が飾られています。
冷蔵庫の中は空っぽでミニバーも無し。クラブフロアとの差別化らしいけれど、ラグジュアリーホテルを自称する割にこんなところで差をつけるってどうなんでしょうか。空っぽな冷蔵庫という時点でラグジュアリーホテルらしさは相当に損なわれている気がします。
ティーセットは烏龍茶、桜紅茶、桜緑茶。コーヒーセットは千葉・幕張の「ホテル ザ・マンハッタン」にもあったUCC製の「DRIP Pod」。
テレビは東芝製「REGZA 40G9」。角度は固定されていて向きを変えることはできません。
また、ルームシアター(有料チャンネル)は提供されていません。
ライティングデスクの天板は大理石。幅は170cmほどありますが、奥行きはわずかに40cm。ダウンライトやデスクスタンドは無く、机上は暗い。この部屋でハードワークはやや厳しい。
デスクチェアは座面の幅が広くて座り心地が良かったです。
ベッドは1台の大きなフレームの上に122cm幅のシーリー製マットレスを隙間無く並べたハリウッドツイン仕様。フレームがイマイチなのか、ギシギシ音がやや気になりますが寝心地は文句なし。シーツもすべすべでした。
ナイトテーブルは両サイドに。もちろんコンセント付き。電話機の子機も置かれています。
謎なのは2つの読書灯で、窓側のナイトテーブルにあるスイッチで操作できるのはバスルーム側の読書灯、バスルーム側のスイッチで操作できるのは窓側とテレコになっています。
ルームサービスは17:30〜23:00のみで朝食は無し。しかも、食事メニューはこの2種類のみと超貧弱な品揃え。
アメニティの追加をお願いするため、客室係に内線をかけたら「あー、はいはい」というホテルマンらしからぬ言葉遣い。沖縄らしいフレンドリーさとは全く別の話で不快。
Bath Room
バスルームは洗い場付き。シンクの広さはそこそこ。
便座の上にもアートワークが。
アメニティはハイアットらしくボックス入り。品揃えはまずまず充実しており、バスソルトがありました。タオルはバスタオル×3,フェイスタオル×2,ハンドタオル×2。ウォッシュタオル×2。バスローブは厚手で重いタイプ。
スタンダードフロアのシャンプー類は「PHARMACOPIA」、クラブフロアは「ACCA KAPPA」になるとのこと。
ウェットスペースの壁は大理石、バスタブ脇は凹凸のある黒い石が使われています。床の石は水垢なのかところどころ白くなっていて、メンテナンス不足が目立ちます。
バスタブはハンドレストが無いタイプ。長さ・幅・深さ共にいまひとつで脚を伸ばすことができません。また、オーバフローがあるため、洗い場付きの魅力は半減。
シャワーはオーバーヘッドシャワー付き。ハンドシャワーは問題ないが、オーバーヘッドシャワーの水圧はやや弱い。
那覇市内のホテルでバスルームを比較すると、ロワジールスパタワー那覇 > リーガロイヤルグラン沖縄 >当ホテル>その他という印象です。
View
今回の部屋は南側の県庁サイド。高層階ならば遠くまで望めるのかもしれないけれど、6階という低層から見えるのは、那覇市内の裏通りらしい古い街並みだけ。これはこれで「那覇に来たなぁ」と実感できるけれど、魅力的な眺めか?と言われると答えに困る。
眼下には屋外プールを見下ろします。逆に言えば、プールからこの部屋も丸見えなわけで、シェードは下ろし気味。
Breakfast
朝食は2階の「sakurazaka(桜坂)」で提供されている和洋ビュッフェです。料金は2,000円(税別)と他ホテルに比べて少しリーズナブル。
店内は156席もあるオオバコ。隣席との間隔や通路が狭く、ビュッフェはどうしても混雑するのでストレスが溜まります。また、沖縄には外国人観光客が数多く訪れており、この日はシーズンオフの平日にも関わらず7:30の段階で満席。彼らの大きな話し声に加え、椅子を引きずる音が耳障りでした。
料理の目玉は目の前でグリルしてくれる島豚のソーセージと厚切りのベーコン。沖縄料理でははグルクンの唐揚げ、フーチャンプルー、もずくのかまぼこ、ミミガー和え、そして自分で作る沖縄そばがありました。
他に目についた料理はポトフ、クラムチャウダー、温野菜、俵型のおむすびなど。カレーは辛さ控えめでぼんやりとした味。
玉子料理は作り置きの目玉焼きとスクランブルエッグ、スパニッシュオムレツのみで、エッグステーションは残念ながらありません。
パンは種類豊富で紅芋パイやバナナウォルーナッツマフィンなど。クロワッサンはしんなりタイプ。サンドウィッチ(玉子サンド、チーズ&ハムなど)が用意されているのは意外に珍しい。各テーブルに配っていた島野菜のキッシュはなかなか美味しかった。
スタッフの数はとても多く、空いた皿はすぐに下げてくれます。コーヒーor紅茶もテーブルサービスです。
Impression
期待が大きかった分、マイナス面に目が行ってしまいました。客室は狭いし、開業してまだ3年半なのに壁には汚れが目立ちます。ルームサービスの貧弱さや空っぽの冷蔵庫などを見てもラグジュアリーホテルとは言い難い。
中北部のビーチで遊んで、最後の一泊を那覇市内でという時にはとても便利な立地ですが、ホテルとしての満足度はやはりザ・ナハテラスの方が上ですね。
ハイアットリージェンシー那覇沖縄
〒900-0013 那覇市牧志3-6-20
電話:098-866-8888
チェックイン15:00 チェックアウト11:00