■2019年6月宿泊
Check In
「ヒルトン大阪」はJR大阪駅の目の前に建ち、大阪メトロや阪急・阪神の各駅にも地下で繋がっています。ホテルすぐそばの「大阪マルビル」からは伊丹空港へのリムジンバスが発着しており、アクセスは大変良好です。
ホテルの建物は34階建て。商業施設「ヒルトンプラザ大阪」を併設しており、エルメスやバカラを擁する「イースト」のほか、四つ橋筋の対面にはブリガリやルイ・ヴィトンが出店している「ウエスト」があります。
かつて「イースト」にはジュンク堂書店があって重宝していましたが、2018年2月に閉店しています。
後ろに見える円柱の建物が空港リムジンバスが発着する「大阪マルビル」。
こちらはメインエントランス。ドアマンを見かけることはなく、高級ホテルのエントランスとしては威厳に欠ける印象です。
こちらはアトリウムに面したエントランス。こちらを使う機会の方がずっと多い。
天井にフットボール型のアートが吊されているロビーは3階までの吹き抜け。大勢の人が行き交い、流れているBGMもアップテンポなものが多いのでロビーはいつも騒がしい。近隣の「ザ・リッツ・カールトン大阪」のゆったりとした時間が流れるロビーとは大きく異なります。
この日、メインエントランスから館内に入るも、ベルが寄ってくる様子はありません。
チェックインの手続きは所要時間2〜3分の超スピーディー対応。この日はエグゼクティブルームが満室のため、特典の客室アップグレードはデラックスルームまで。
また、朝食は「Folk Kitchen(フォルクキッチン)」ではなく3階のエグゼクティブラウンジで提供とのこと。あくまで特典なので文句は言えませんが(しかも利用しなかったし)、なぜクラブラウンジなんでしょうか。
客室へのアテンドは行われておらず、自力で客室へ向かいます。
客室は四つ橋筋に沿って真っ直ぐ並び、その両端に半円形のエレベーターホール(一方は業務用)が設置されています。これは東京・水道橋の「東京ドームホテル」と同じ造りですね。
ロビー階のエレベーターホールは天井が高く、明るい。カゴのドアは閉じるスピードがやけに速い。
一方、客室階のエレベーターホールは暗い。カゴは高層階行き・低層階行きに分かれていないため、各階停車になってしまうことが多々あり、ロビー階との行き来には時間がかかります。
廊下も薄暗く、照度の高いライトとのコントラストが大きい。ちょっと古くさいデザインですね。
ルームキーは「ヒルトン東京」と同じく、スロットルに上から挿し込む方式。
Room
客室はヒルトンらしくシンプルな構成で「ヒルトンルーム」、「デラックスルーム」、「エグゼクティブルーム」と4種類のスイートのみ。
スイートを除けば、客室面積は30㎡に統一されています。なお、ツインルームのベッド幅は100cmしか無いので注意が必要です。
今回アサインされたのは28階の「デラックスルーム・キング」。
ドアを開けると木目を多用したインテリアが目につきます。
クローゼットにはセーフティボックスと使い捨てスリッパ。アイロン台は使い勝手の良いフルサイズ。ハンガー9本。
居室の天井高は2.65m。壁紙はややファンシーなデザイン。床は明るい色合いのフローリングでベッドの周囲にはグリーンのラグマットが敷かれています。
このフローリングが影響しているのか、上階の足音が結構気になりました。
照明はダウンライト、デスク上のシーリングライト、ヘッドボードのライトと豊富なので明るい。窓にはヒルトン定番の障子と襖。
クローゼットの横には漆塗りのような赤いキャビネットが設置されています。
トップは石造りで、いろはす2本は無料。アイスペールとケトルはここに。
ティーセットはコーヒー(UCC ザ・ブレンド117・ネスカフェゴールドブレンドのカフェインレス)、煎茶、ほうじ茶、カモミール、ペパーミント、紅茶。
グラス類はたったこれだけ。
ワイン、スナック、ミニチュアボトル。
冷蔵庫の上部には謎のLEDライト。私物を入れるスペースはほとんど無い。
テレビは壁掛け式のパナソニック製「VIERA TH-37LRG20」。向きは固定されており変えることはできません。
ライティングデスクを兼ねる丸テーブルは直径85cm。このあたりはスペースに余裕がなく、ゴチャついている印象。
座面からの高さが72cmもあって、小柄な方には厳しいかも。デスクチェアは肘掛けとキャスターがついたビジネス仕様で快適。
窓際には幅60cm×3.4mの細長いソファ。シミが結構目立つし、クッションはボロボロで恥ずかしい。
ベッドはサータ製マットレス。公式サイトでは200cm×200cmと表記されていますが、実際には100cm幅のベッドを2台つなげて1枚のシーツを被せたもの。これは後日宿泊した「ヒルトン名古屋」でも同じでした。
ベッド中央部分はちょうど繋ぎ目になるので、1台のキングサイズベッドに比べて寝心地は大きく劣ります。これを1台のマットレスであるかのように販売するのは「第一ホテルアネックス」と同じやり方で、強い不信感が残ります。
ナイトテーブルは左右に。こちらは窓際のそれ。超シンプルというか味気ない。
壁際のテーブルには目覚まし時計。コンセントとUSBジャックは両方にあり。
ルームサービスは24時間対応で深夜でもメニューは共通。価格設定はやや強気で「きつねうどん」が2,000円、「親子丼」と「かつ丼」は3,500円もします。
朝食の営業時間は6:00〜11:00。「コンチネンタル」は2,800円、「アメリカン」は3,600円。それぞれシリアル、ヨーグルト、フルーツがつき、ジュースはオレンジ・グレープフルーツ・パイナップル・アップル・トマト・にんじん・ほうれん草とバナナのスムージーと選択肢がたくさん。更に「アメリカン」ではワッフル・パンケーキ・フレンチトーストも追加可能。
ほかにも「ヘルシーブレックファスト」(3,200円)、中華朝食(3,200円)、和朝食(3,600円)とメニューは豊富です。
Bath Room
バスルームは洗い場付き。とはいえ、ヒルトンはこれまでバスルームに注力しないホテルチェーンだったのでスペースは狭い。そこに洗い場つきバスルームへと強引に改装しており、ゆとりは全く無い。
パウダースペースも居室同様に明るい。鏡の周囲にLEDライトが埋め込まれているのは系列の「コンラッド東京」と同じ。
アメニティの品揃えは今ひとつで基礎化粧品やバスソルトはありません。バスローブはエグゼクティブルームとスイートのみ。
シャンプー類は「クラブツリー&イヴリン」。
ウェットスペースの照明はスポットライトで照度控えめ。バスタブ脇は木目調のパネル。バスチェアと風呂桶はありません。
カラン・シャワー共に水圧は弱く、バスタブに湯をためるには時間がかかります。
バスタブの深さは十分ですが、オーバーフローがあるため残念ながら湯を溢れさせることはできません。
居室側の窓はライン入りなので完全なシースルーではないけれどスケスケ。といってもバスルームからテレビを視聴できるほどではなく中途半端。
一般的に、ブラインドやロールカーテンなどの目隠しはバスルーム側に設置されていますが、当ホテルではその役割を果たす障子が居室側に設置されている謎な造り。
View
客室は四つ橋筋に沿っており、眺望は東西の2面。今回は28階西側の客室にアサインされました。
すぐ正面には四つ橋筋を渡ってすぐの「ヒルトンプラザウエスト」があり、この28階でギリギリ、下層階はは見事に視界を遮られます。
右側には大阪駅方面。梅田スカイビルと「ウェスティンホテル大阪」を望み、その先には淀川が見えます。
左側には「ハービスPLAZA」と「ザ・リッツカールトン大阪(ハービスENT)」。細長い白いビルは「ブリーゼタワー」。
このフロアより上層階ならば眺望はまずまずですが、窓の外に設置された避難通路がちょっと邪魔ですね。
Impression
大阪駅や空港へのアクセスは梅田周辺のホテルで最も優れていると思います。客室は改装されて綺麗ですが、元々が30㎡という狭い部屋・コンパクトなバスルームなので快適さの向上には限界があるなと感じました。
大阪に限らず、ヒルトンホテルのドライな対応は好きじゃないし、2台のマットレスをあたかも1台であるかように販売する姿勢をみると、やっぱり好きになれないホテルチェーンだなと改めて感じました。
ヒルトン大阪
〒530-0001 大阪市北区梅田1-8-8
TEL:06-6347-7111
チェックイン15:00 チェックアウト11:00