インターコンチネンタルホテル大阪宿泊記「クラブコーナースイート」

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■2013年7月宿泊

Check In

2013年6月に開業したIHG・ANA系列の「インターコンチネンタルホテル大阪」は梅田の再開発地区「グランフロント大阪」の中核施設です。

JR大阪駅からは2階の連絡デッキまたは地下1階の接続通路を通って南館に入り、そのまま真っ直ぐ進み北館へ。1階を進んで「ナレッジプラザ」と呼ばれる巨大な吹き抜け空間を通り過ぎるとホテルのエントランスが見えてきます。

大阪駅から北に真っ直ぐなアクセスルートではあるものの、目印が少なくてやや分かりにくいので要注意です。

エントランスは黄色いガラス製の重い手動ドア。見物客の立ち入りを阻むようなデザイン。

こちらは反対側のメインエントランス。

扉の先のホテルロビーは静寂に包まれています。ここは岩のようなデザインと控えめな照明で神秘的な空間ですが、ベルが常駐していないのは残念ですね。

エレベーターは5基。そのうち20階のレセプションへ行くのは3基だけで、残りは低層の宴会フロア専用です。

20階でエレベーターの扉が開くと一面の窓を背にしたレセプションカウンターがあります。

このロビーはポップなデザインで重厚さやラグジュアリーさはあまり感じません。

エレベーターホールへ向かう道すがらには謎なオブジェが並び、ビジネスコーナーは衝立で仕切られただけの簡易的なものでビックリ。

客室階へ向かうエレベーターは、ロビー右手のレストラン奥にある目立たない場所に設置されています。

エレベーターは5基。カゴの中にはカードリーダーがありましたが、今回利用した「クラブインターコンチネンタル」(26~28階)へもルームキーを使用することなく行くことができました。

廊下はやや狭い。

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Club Lounge

クラブラウンジは28階に設置されています。入口にはセキュリティドアがあり、解錠するにはルームキーが必要です。

チェックインの手続きはドアを抜けた先のレセプションデスク行います。ウェルカムドリンクは無いし、せっかくラウンジチェックインなのだから、奥のソファースペースで手続きすればいいのにと思います。

レセプションデスクを抜けたフロアは横長。テーブルやソファはゆったりとした間隔で置かれています。広さは程良い広さで、広すぎる「ANAインターコンチネンタルホテル東京」よりこちらの方が落ち着きます。

ただ、眺めは北側なので隣接するマンションが視界をかなり遮ります。

また、大きな液晶テレビも設置されていますが、そのスペースはレセプションから死角になるためか、食べ終わった食器が長時間に渡って放置されていたのは残念です。

カクテルタイムはドリンクを含め完全にセルフサービス。温製料理はカレー味のピロシキ、スペイン風オムレツと2種類の焼売。冷製は野菜スティック、トマトトースのファルファローニ、カニサラダ、カットフルーツ、マカロンなどがありました。

クラブラウンジのフードとしては平均的な品揃えじゃないでしょうか。

朝食は洋食のみで和食は無し。クロワッサンはサクサクで美味しいけれど、バターの風味は弱め。それ以外のフードは種類少なめ。

かなりガッカリしていたら、玉子料理はテーブルオーダー制でした。目の前で作ってくれるスタイルより僕は好きですね。付け合わせもベーコン、ハム、ソーセージから選択可能です。

なお、ルームサービスのアメリカンブレックファーストは3,600円、エッグベネディクトは1,800円、「大阪オムレツ(蛸・リーク、しめじ、海苔、鰹節)」は1,600円でした。

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Living Room

今回の部屋はクラブラウンジのすぐそば、北西の角に位置する「クラブコーナースイート」です。本来は「クラブスイート」の予約でしたが、アンバサダー特典でアップグレードされました。

スイートといっても面積は57㎡。最もスタンダードな「デラックスルーム」でも47~50㎡あるので、大きな違いはありません。ルームキーは非接触型のカードキー。

ルームキーは非接触型のカードキー。ドアを開けると細長い廊下があり、リビングルームまで同一のフローリングが敷かれています。クッションが効いているというか、グニャッとしなるような感覚があります。

最新のホテルなのに、外から新聞やクリーニングした衣類などの配達物を入れるボックス(「マンダリンオリエンタルホテル東京」で「パススルークローゼット」と呼ばれているもの)はありません。

廊下の右手にはウォークインクローゼットがあり、バスルームに繋がっています。

ハンガーは潤沢で、アイロンも標準で用意。スリッパは「シャング・ラ ホテル東京」や「コンラッド東京」などラグジュアリーホテル御用達のフカフカタイプ。

ナイトシャツは浴衣のみで、ツーピースタイプのパジャマはリクエストベースです。

リビングルームは明るい木目を多用していて優しいインテリア。今は良いけれど、将来はキズが目立ちそうでちょっと心配…。

このリビングルームはおよそ16㎡と決して広くは無いけれど、天井高が2.9mあるのと窓が2面あるので開放感はまずまず。

ライティングデスクは「グランドハイアット福岡」や「ヒルトン東京」などと同じくガラスのトップを持ち、広さは十分です。マットも用意されているのでマウス操作に困ることはありません。

ただし、バー状のスタンドライトはややパワー不足。チェアは革張りでキャスター付き。座り心地は良いけれど、肘掛けが無いのは残念。

そして、目に付くデスクサイド部分は、岩というか岩塩を思わせるデザイン。4段の引き出しにはレターセットとLANケーブルしか置いておらず、「ディレクトリが無い」と思ったら当ホテルでは紙ベースの案内を廃止し、テレビのホテルチャンネル内のメニューに統一しているんだそう。

それゆえルームサービスのメニューもこのデジタル配信のみです。エコに配慮しているのは分かりますが、年配の方にはやや不親切な気がしますね。インターネット接続は有線・無線共に無料。下り11.6M、上り9.8Mbpsと今ひとつ。

リビングスペースにはラブチェアとオーバル型のテーブルを設置。ラブチェアはやや固く、座面も短いので座り心地はイマイチ。

設置場所もテレビの正面ではあるものの、「部屋の端っこ」という感が強い。

テレビはPanasonic製「VIERA TH-42LRV50J」というちょっと特殊なモデル。下部には同じPanasonic製のブルーレイプレーヤー「DMP-BD77-K」が。

音声は上部に設置されたBOSEのサウンドシステムから出力されます。迫力十分だけれど、リモコンは全部で3つ…。

ミニバーにはデロンギ製の電気ケトルとネスプレッソマシン。

6本のミニチュアボトルの他、大吟醸やホテルオリジナルのワインボトルもありました。

アンバサダーのウェルカムギフトはホテルロゴ入りの小さなボールペン。スイーツはブルーベリー・ラズベリー・苺の3種小鉢と桜エビ煎餅。

関東の3インターコンチネンタルホテルに比べるとショボイ印象は否めませんが、ターンダウンの際に補充されていました。

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Bed Room

テレビ脇のスライドドアを開けるとベッドルーム。およそ4m×3.2mのコンパクトな空間で「ザ・リッツ・カールトン大阪のクラブスイート」のそれよりもやや狭い。

2面が足元までガラス張りなので、ベッドに寝転ぶと空に浮かんでいるような感覚になります。西側の窓からは夕陽が美しい。

北側は隣接する高層マンションが迫るため、カーテンを開けっ放すのはちょっと難しいです。

残念ながらこの部屋のメンテナンスはイマイチで、窓際にはホコリが積もっているし、木目調のパネルは早くも剥がれている箇所が複数ありました。テレビはリビングルームと同一のもの。

ベッドは183cm幅で厚みのあるシモンズ製マットレス。「ザ・リッツ・カールトン大阪」と同じくフェザーマットが載せられているけれど、寝心地は基本的に固め。シーツの肌触りはツルツルで良好です。

ナイトテーブルは両サイドに。コンセント×2とコントロールパネルがあり、カーテン操作が可能です。

また、BOSE製のスピーカーシステムが用意され、iPodなどのデジタルオーディオプレーヤーを接続できるようです。

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Bath Room

バスルームへはウォークインクローゼット経由もしくはベッドルーム脇のドアからアクセスします。

暖かみのあるリビングルームとは異なり、ガラス・大理石・御影石で構成されたスタイリッシュな空間に仕上がっています。

シンクはシングル。スツールや脱衣カゴはありません。ウッディなボックスに収納されたアメニティの品揃えはそれなり。バスソルトは2種類で基礎化粧品はありません

トイレは個室タイプ。曇りガラスに囲まれているので閉塞感は無いけれど、なぜか鍵はかかりません。

ウェットスペースはガラス張りの洗い場つきタイプ。このクラスのホテルにしてはめずらしくテレビは設置されておらず、オーディオ機能のみ。

バスタブの先には細長いスリット状の窓があり、北側の景色を望むことができるビューバスです。

すぐ目の前にマンションがあるため、窓は二重窓の間に電動コントロールのロールスクリーンつき。

バスタブは深くて大きいので足をゆったり伸ばせます。オーバーフローが比較的高い位置にあるのも嬉しい。

ただし、カランの水圧はやや弱く、湯を溜めるには少し時間がかかりました。

バスタブの上にはトレーが置かれ、シャンプー類(インターコンチネンタル定番の「アグラリア」ではなく、フランス製の「THEMAE」というブランド)が木製の桶に入れられているのは面白い。

シャワーはハンドシャワーのほかレインシャワーもあり。水圧と排水力は十分で快適でした。

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View

リビングルームの窓は幅1.37m×高さ2.1mが2枚。ビルの構造上、2枚に分かれてしまうのが惜しい。

ロールスクリーンのレースとローマンシェードのドレープは電動コントロールですが、動作音はかなり煩い。

今回の部屋は西側。正面には梅田スカイビル、右を見れば新淀川や神戸の山々などを望みます。眼下には廃止された貨物駅。

これから開発が進むと、この景色も一変しそうです。

こちらはベッドルームからの眺め。夕陽が美しい。

しかし、真っ正面には隣接するタワーマンションがあり、視界を大きく遮ります。

夜景の迫力はまずまず。現段階では周囲に高層ビルが少ないので、「ザ・リッツ・カールトン大阪」から望む南側の迫力には敵いません。

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Public Bath&Fitness

スパ&フィットネスジムがあるのは4階。そのため、「名古屋マリオットアソシアホテル」と同じく客室からはロビー階でエレベーターを乗り換えが必要です。

バスローブのまま利用することはできないのはちょっと不便。エレベーターを降りると、エレベーターホールがそのままレセプションになっています。

フィットネスエリアは広く、マシンも充実していています。スタッフも常駐しているので「セントレジス大阪」のそれより数段快適に利用できます。

ホテルのスパとしては広さ十分です。

脱衣所の広さはそこそこ。リラックススペースは狭く、フリードリンクはミネラルウォーターのみ。ゆったりできる度は「シェラトン都ホテル東京」の方が上ですね。

Impression

鳴り物入りで開業した「セントレジス大阪」はハード面でも多くの疑問が残る出来でしたが、こちらはなかなかの造り。

ラグジュアリー感はあまり無いけれど、クセの無いデザインなので万人向けと言えます。特にバスルームは快適で、同じインターコンチネンタルホテルズの東京ベイやヨコハマグランドのシャワーブースタイプより使い勝手は上だと思います。

ただし、接客面はまだまだ。ドタバタというか目の前の仕事をこなすので精一杯な様子。そろそろ落ち着いて欲しいもの。

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インターコンチネンタルホテル大阪
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