■2013年2月宿泊
Check In
「グランドプリンスホテル新高輪」へは品川駅の高輪口を出てざくろ坂を上ること約5分。その道中には「
ざくろ坂に面した小さなエントランスは簡素でホテルの入口とは思えない裏口のような造り。階段も飾りっ気が無くてデパートのそれにしか見えません。
こちらはメインエントランスの車寄せ。広々としたドーム状です。
ロビーは天井高が5mもあり、空港の出発ロビー並みに広い。大規模なバンケットホールを多く有するホテルだけにそのスケールは圧巻です。
今回は特別階「ザ・クラブフロア」を利用します。以前は16階の「ザ・クラブラウンジ」でチェックイン・アウトの手続きができたようですが、現在は一般フロアと同じくフロントで行います。
フロントのカウンターには壺型のスタンドライトが載っていて、少しレトロな雰囲気が漂っています。対応しているスタッフは4人。ちょうど大きな宴会が終わった直後のようで、順番待ちの列ができていました。
訪れた日は三月ということで雛人形が飾られていました。
エレベーターはMICE施設「国際館パミール」や庭園へ繋がる通路沿いに設けられ、カゴは計6基。
シルバー色の壁や床は面白味に欠けるけれど、天井にはアコヤ貝が無数に貼り付けられています。当ホテルと同じく村野藤吾氏が設計した日比谷の日生劇場に似た優雅な造り。
客室階のエレベーターホールはリングが描かれたカーペットが印象的です。
客室階の廊下は幅1.6m、高さ2.4mとやたら狭い。左右に客室が等間隔に並ぶ姿は隣の「ザ・プリンスさくらタワー東京」に似ています。
Room
今回の部屋はジュニアスイート仕様の「エグゼクティブクラブツイン(現「クラブジュニアスイート・ツイン」)」。面積は60.1㎡でスタンダードな客室の2倍ほどの広さを持っています。室内のインテリアは「禅のスピリット」がコンセプトだそう。
ダークブラウンを基調としていて、従来のプリンスホテルのイメージとはかなり異なります。
フローリングのホワイエにはゆったりとしたスペースを割き、ミニバーやラゲッジ台を設置。
棚の中央は三段の引き出しがあり、右側には冷蔵庫が収納され、ミニチュアボトルやグラスは棚の上に剥き出し。
左側にはコーヒーマシンとティーセット、セーフティーボックス。
ミネラルウォーターはクリスタルガイザーが2本無料です。
天井高は2.7mあり、カーペットは毛足が長くてフカフカ。
ソファは長さ2m近くもある大きなものだけど、マットレスが薄くて座り心地は今ひとつ。一方、独特なデザインで存在感のあるアームチェアはふっくらしていてなかなか快適です。
ライティングデスクは窓付近から斜めに設置。角が丸みを帯びたデザインで大きさはソコソコ。引き出しにマウスパッドと文房具が用意されているのは嬉しい。チェアは革張りでキャスター&肘掛けつき。
このデスク、パッと見は良いけど実は不満も多い。チェアの後ろはすぐ窓なのでスペースに余裕は無く、チェアを目一杯に引くとぶつかってしまいます。
レトロなスタンドライトはパワー不足だし、そのシェードには模様か?と見間違うほどのシミが放置されています。インターネット接続も下り2.8M、上り7.7Mbpsと低速でがっかり。
ベッドスペースとは液晶テレビを背中合わせに掛けたボードによって仕切られていて、汐留の「コンラッド東京のベイビュスイート」に似た造り。
そのテレビはSONY製「KDL-40S2500」。リビング側にはDVDプレーヤー「DVP-NS53P」も設置されています。
タオル地のベッドスローが掛けられたベッドは142cm幅のシーリー製マットレス×2。寝心地はやや固めで弾力の強さが印象的です。枕はいずれも大型すぎて今ひとつ。もうちょっと頑張って欲しい。
ナイトテーブルは中央に1台。コンセントが2つあって大変便利。ナイトシャツはツーピースタイプで快適です。
クローゼットはバスルームの入口、ちょうどホワイエの冷蔵庫裏に設けられています。扉は安っぽいスライドドア。中はガランとしていてスリッパがウォッシャブルタイプなのは残念。
Bath Room
バスルームは広々。黒い石を用いたダブルシンクはセパレートして設置され、その間はルーバー付きの窓になっています。ルーバーを開放すればベッドルーム越しに景色も見えます。
トイレは壁の奥に設置した半個室仕様で品川の「ストリングスホテル東京インターコンチネンタル」やお台場「ホテル日航東京(現「ヒルトン東京お台場」)」などと同じような造り。なぜドアを付けないのでしょうか。
アメニティは種類豊富で、資生堂のメンズキットとアロマエッセの基礎化粧品セット、2種類の入浴剤も用意されています。シャンプー類はPOLAの「エステロワイエ」シリーズ。
ウェットスペースはバスタブをシャワースペースがL字型に配置されていて、洗い場つきというよりはシャワーブースとバスタブが合体したような感じです。壁の一部に小石が貼られているのがユニークですね。
バスピローを備えたバスタブは、それなりのサイズだけど、オーバーフローがあるため湯を溢れさせることはできません。また、カラン・シャワー共に水圧は低く、お湯を溜めるには少し時間がかかります。
View
窓のレースとドレープは共に電動式。他のホテルではベッドサイドのコントロールボタンで操作することが多いけれど、この部屋では安っぽいリモコンで開閉します。ドレープは遮光性が高くて助かりました。
今回の部屋は庭園側で、目の前には「国際館パミール」と「衆議院議員高輪宿舎」、そして系列の「グランドプリンスホテル高輪」。
高台にあるため視界は開けており、新宿~六本木~東京湾近くまでを見渡せすことができます。ただし、東京タワーまでは少し距離があり、レインボーブリッジは品川周辺の高層ビルに阻まれてごく僅かにしか見えません。眺望は夜より昼の方がいい。
半円形のバルコニーは薄い鉄板の上に載っているようでちょっと怖い。隣室のバルコニーとの間に仕切りは無いため鉢合わせになることも。ベランダの快適性は「パレスホテル東京」や「ホテル日航東京(現「ヒルトン東京お台場」)」、「横浜ベイホテル東急(旧「パンパシフィック横浜ベイホテル東急」)」に軍配を上げたいですね。
Club Lounge/Breakfast
16階には専用ラウンジ「ザ・クラブラウンジ」が設置されています。ラウンジ内は2つの部屋に分かれ、それぞれはとてもコンパクト。奥のダイニングルームは大型のチェアが隙間無く並べられていて非常に窮屈。長居したくなる空間ではありません。
ここで供される朝食はセルフサービス形式のコンチネンタルブレックファースト。品揃えは非常に貧弱で「東横インのオマケ朝食」以下のレベル。パンとコーヒー、缶ジュースの他は既製品のヨーグルト・シリアル、それにバナナと苺くらいしかありません。
卵料理はもちろん、温製料理やサラダなどは一切無く、わずか5分で食べ終わってしまいました。しっかり朝食を取りたい方は迷わずレストランを利用すべき。オススメは「
Impression
新高輪プリンスといえば「趣味の悪いインテリア」や「コンベンション中心の巨大ホテル」といったイメージがあり、これまでは利用を避けていました。しかし、今回の部屋は改装されていて、旧来のプリンスらしさを良い意味で感じさせないもの。古くさい「グランドプリンスホテル高輪」よりもずっと快適でした。
滞在中に接したスタッフは若い人ばかりで皆気持ちの良い対応だっとのも予想外。
クラブラウンジの貧弱さには閉口だけど、羽田空港へのアクセスが良いですし、一般フロアも改装が進んでいるとのことなので機会があればまた利用したいですね。
グランドプリンスホテル新高輪
〒108-8612 港区高輪3-13-1
TEL 03-3442-1111
チェックイン14:00 チェックアウト11:00