■2020年9月宿泊
Check In
「グランドニッコー東京 台場」は、ゆりかもめの台場駅前に建つ全882室の大型ホテル。
台場駅の対面に「ホテル日航東京(現「ヒルトン東京お台場」)が開業してから遅れること2年、当ホテルは1998年に京浜急行電鉄系列の「ホテル・グランパシフィック・メリディアン」として開業しました。
当時は仏ホテルチェーンに加盟していたこともあり、「21区目のパリ」をキャッチコピーにして大々的に宣伝活動を展開していたことを覚えています。
その後、2015年に「ホテル日航東京」が「ヒルトン東京お台場」にリブランドし、オークラ・ニッコーホテルズはこの地から撤退したと思いきや、翌年に当ホテルが「グランドニッコー東京 台場」にリブランドして戻ってきました。
「グランドニッコー」というブランド名はニッコー・ホテルズの最上級ブランドで、当ホテルが国内第1号店。
その後「グランドニッコー東京ベイ舞浜(旧「東京ベイホテル東急」・旧「東京ベイ舞浜ホテルクラブリゾート」)」と「グランドニッコー淡路(旧「ウェスティンホテル淡路」)」をオープンさせています。
ニッコー・ホテルズはオークラ傘下となり、ホテルブランドを整理統合していくのかと思いきや、グランドニッコーだけでなく「ニッコースタイル」というブランドもできてどんどん複雑化しています。
当ホテルは30階建ての高層ホテルですが、実は低層のアトリウム棟もあって敷地面積は結構広い。ダイバーシティ東京プラザ側から見ると広さがよく分かります。
台場駅の改札を降りて右に曲がると「プラザ」がお出迎え。右側にあったコンビニ「生活彩家」は閉店してしまいました。
プラザを抜けるとアトリウムがあり、このウェディングロードの先にはチャペル「グランデュール」に繋がっています。
フロントへのアプローチはアトリウムからショッピングアーケード「ヴェルエクール」を抜けていくか、この外通路を歩いてメインエントランスへ向かうかの2通り。
メインエントランスは広々としていまがちょっと殺風景。ドアマンが常駐しています。
メインエントランスの先にはゴージャスなロビー。この階段を降りていくと宴会フロアに繋がっています。
この日は金曜日だというのに人の姿はほとんど無く、かといって「ザ・リッツ・カールトン大阪」などのようにクラシックのBGMが流れているわけでもないので、館内は静まり返っていました。
吹き抜けの天井はドーム型。3階は回廊ギャラリーになっているそう。
ロビーを歩いているとベルボーイが近づいてきて荷物を持ってくれ、フロントへ誘導してくれました。
そのフロントは奥まったところにあるため、台場駅からはなんだかんだで結構な距離があります。天井にはシャンデアリアが輝き、ここもゴージャス感は十分。
レセプションカウンターにはタブレットが置かれていて、チェックインの手続きではスタイラスを使ってサインを求められました。
対応してくれた女性スタッフは僕がOne Harmony会員だということを認識し、再三に渡って「会員様なので」と特別感を強調していたけれど、エグゼクティブラウンジ内にあるはずの専用カウンターでのチェックインは案内されず、ロイヤルメンバー以上の特典である「View Lounge on 27th」へのアクセスについても言及無し。ステータスまでは確認していないんですかね。
なお、コロナウイルス対策で客室へのアテンドは現在中止されています。ベルボーイに預けた荷物は客室まで届けてくれるとのこと。
エレベーターは計8基。高層階・低層階には分かれていません。
客室は25〜28階の「エグゼクティブフロア」、20〜24階の「ベイビューフロア」、6〜19階の「レギュラーフロア」の3フロア構成で、最上階の30階はレストラン、29階は宴会場となっています。
この日、アサインされたのは20階。どう考えてもこの日の客室稼働率は低いし、「会員様なので」と強調していた割に、アップグレードどころかベイビューフロアの中で最も低い階でがっかり。
客室階のエレベーターホールから廊下に続くブルーのカーペットはふかふか。
廊下は落ち着きのあるデザイン。ロビーと同じくこの廊下も静かすぎて怖いくらい。
真っ直ぐな廊下の左右に客室が並ぶ造りかと思いきや、違っていて、結構凸凹がある配置。
「ICE」と書かれた製氷室にはドアが無く、目の前の部屋(2047・2048あたり)は騒々しいだろうなと思います。
Room
今回利用したのは標準的な「スーペリアダブル」(33㎡)でレインボーブリッジサイド指定。天井は2.71mとソコソコ。
なんと廊下の曲がり角に配置された部屋で、いやはや「添乗員部屋」感が…。
部屋の内側から見るとこんな感じです。
ドアを開けると右に向かって4.5mもある廊下。
廊下の途中にはクローゼットがあり、中には金庫付きの棚、バスローブ。ハンガーはバスローブ分を含め9本。
居室は狭く、33㎡ある部屋には思えません。かなりのスペースをベッドが占めています。
ANAクラウンプラザホテルのようにベッドスローやクッションの赤がアクセントになっていますが、やや古くさいデザインに感じます。
リビングスペース(といえるほど広くないけれど)に余裕はありません。
無料のミネラルウォーターは4本。
ネスレの「エッセンサミニ」が用意され、カプセルは4種類。ネスプレッソはやっぱりドルチェグストより美味しい。
コーヒーの他には煎茶とダージリンのティーバッグ。グラスは4つでワイングラスは無し。カップはノリタケ。
冷蔵庫の中には空っぽ。ドリンクが用意されているのはエグゼクティブフロアのみ。このクラスのホテルで空って悲しい。
テレビは壁掛け式でPanasonic製「VIERA TH-43D305」。手前に引き出して角度を変えることができます。
この部屋にライティングデスクは無く、丸テーブルとアームチェアが2脚。
鏡前の小さなテーブルにはコンセント、HDMI端子、電話機。丸テーブルでPCを使う時には離れたここから電源ケーブルを這わせるしかなく、使い勝手は非常に悪い。
改装した結果、中途半端なレイアウトになってしまったのでしょうか。
窓際の狭いスペースには一人掛けのソファとコーヒーテーブル。テーブルよりはオットマンを置いて欲しかった。
ソファの座り心地はなかなか良かっただけに残念。
ソファ背後のデッドスペースにはフロアスタンドが置かれていますが、必要性はイマイチ。
ベッドは160cm幅の日本ベッド製「Beads Pocket」。少し堅めの寝心地で、シーツの肌触りもなかなか良かったです。
ナイトテーブルは両サイドにあって、一方にはテレビ横と同じ電話機、反対側にはデジタル時計。
ヘッドボードにコンセントとUSBジャックを用意。コントロールパネルでオン&オフできる照明は一部のみ。
ルームサービスはコロナウイルスの影響で縮小営業中。現在の営業時間は7:00〜11:00と17:00〜22:00。朝食メニューは「アメリカンブレックファースト」が4,200円、「和定食」は3,500円。
Bath Room
バスルームは残念ながらシンク、トイレ、バスタブが同居しているタイプ。シャワーブースがつくのはデラックスルーム以上。
シンクはシングル。トップは石造りで高級感はあるけれど、私物を載せるスペースはやや狭め。
アメニティは当ホテルオリジナルで、バスソルトもあり。他にミキモトの基礎化粧品セットも用意されていました。
一方、シャンプー類は大ボトルのPOLAのエステロワイエ。タオルはバスタオル、フェイス、ハンドはそれぞれ2枚ずつ。
バスタブはゆったりサイズで足を伸ばすことができます。深さも十分でハンドレストつきなので快適。とはいえ、便座ビューでは…。
シャワーの水圧は問題ありません。
View
窓は幅1.88m×高さ1.47mでカーテンは手動。
当ホテルの眺望は東西南北の4面。東側はダイバーシティ東京プラザ側の「東京ゲートブリッジサイド」、西側は「東京港/潮風公園サイド」、南側は船の科学館側で「東京港/羽田エアポートサイド」、そして北側は今回利用した「レインボーブリッジサイド」と呼ばれています。
当然、人気はレインボーブリッジサイドで、客室料金は他に比べて+3,000円(税込)です。
湾岸エリアを一望できる眺めですが、僕がお台場のホテルに泊まるときはいつも天気が悪い。
右を見ればフジテレビ、遠くには勝どき〜晴海〜豊洲エリアのタワーマンション群。
この日、台場駅や周辺の商業施設は閑散としていました。
確かに、レインボーブリッジは正面に見える。その先の東京タワーも見える。でも、目の前の「ヒルトン東京台場」の塔がかなり邪魔。
ベイビューフロアの20階でこの状況だと、階下のレギュラーフロアでレインボーブリッジを望むのは絶望的。
レインボーブリッジや東京タワーの眺めを堪能したいならエグゼクティブフロアを選択、もしくは素直にヒルトンを選ぶべきでしょう。
夜景になるとヒルトンの存在が余計に気になります。
Impression
ウリである客室からの眺望については↑で書いたとおり。それに加え、部屋も狭いし冷蔵庫も空っぽ。デラックスルーム以上の部屋ならば満足できたかもしれませんが、今回の部屋ではその魅力を全く理解できませんでした。
「ニッコーホテルズの最上級ブランド」ならばリーズナブルな客室にも力を入れて欲しいです。このままでは「お試しで安価な利用して、良ければ次回はハイグレードな客室を」とはならないです。
なお、現在はコロナウイルス対策で朝食ビュッフェは中止、セットメニューで提供されているのですが、具体的な内容や料金がWEBサイト上に載っていないのは不親切です。
■一休.comでThe Grill on 30th(グリルダイニング)を予約する
■一休.comでGARDEN DINING(洋食)を予約する
■一休.comで鮨 玉かがり 天ぷら 玉衣(寿司・天ぷら)を予約する
■一休.comでiNCONTRO Osteria&Grill(イタリア料理)を予約する
■一休.comでThe Lobby Cafel(カフェ)を予約する
グランドニッコー東京 台場
〒135-8701 港区台場2-6-1
TEL:03-5500-6711
チェックイン15:00 チェックアウト12:00