■2018年9月宿泊
Check In
「札幌パークホテル」の最寄り駅は市営地下鉄南北線の中島公園駅。JR札幌(市営地下鉄さっぽろ)駅からは3駅で、タクシーを使うと1,200円前後。また、「アジア最北の歓楽街」と言われるススキノは徒歩圏内です。
当ホテルがこの地に開業して半世紀以上が経過し、ついに建て替えが決まったと報道されています。ホテル前に広がるこの駐車場に新ホテル棟を建設して現建物は解体、その跡地にMICE施設を建てるそうです。
ただし、先日の胆振東部地震の影響もあってか、ホテルを所有するサンケイビルからの正式コメントは「系列の札幌グランドホテルの立て替えも含めて検討中」に留まっています。
※2019年3月追記:ヒルトンとFC契約を締結し「ヒルトン札幌パークホテル」として2023年に開業することが発表されました。
建て替えが完了すると、この長いアプローチも無くなるだろうし、当ホテル最大のウリとも言える眺望がどうなるのか気になります。
外壁は独特の色合いを持つ有田焼の青磁タイルです。客室の窓がランダムに並んでいるのは珍しいデザイン。
上部に書かれたホテルロゴのフォントには時代を感じさせます。
エントランス前は広々とした車寄せになっています。ドアマンは見かけませんでした。
ホテルのロビーは白を基調としていて明るい。中央に「ロビーラウンジ ラッソ」があるため開放感はありません。
ただし、僕が到着した22時頃は照明が既に絞られていて暗く寂しかった。
フロントには2名の中年男性。その動きはいずれもホテルマンらしい機敏な動きとは言い難いもの。対応も事務的というか、早く終わらせたいという気持ちが透けて見え、パーソナライズされた暖かみのある対応とは感じません。
宿泊歴はあるし公式Webサイト経由での予約なのに、レジストリカードに名前、住所、電話番号の記入を求められました。カウンターには「宿泊代金は前払い」旨の表示がされていますが、この日はなぜか不要でした。
チェックインの手続きが終わるとベルの案内で客室へ。エレベーターは3基。縞模様の壁面は開業当時から変わっておらず、天然のイタリア産大理石が用いられています。
客室階のエレベーターホールはゆったりと造られており、廊下との間にはゲート風の装飾がなされています。
テーブルの上には秋っぽく、ハロウィンっぽい飾り付け。
エレベーターホールの窓からは「市街地向き」と呼ばれる眺め。左側の高層ビルは「
正面に見える「キリンビール園本館 中島公園店」は延べ床1,000坪、884席を誇る人気店でしたが、建物の老朽化に伴い9月末で閉店となりました。
廊下は非常に暗く、「レトロ」と言えば聞こえが良いけれど、どんよりとした雰囲気。客室のテレビ音や話し声は廊下に筒抜けで、翌朝は清掃の音が耳障りでした。
客室のドアも古さを感じさせるもの。軽井沢「万平ホテル」のアルプス館を思い出します。
Room
客室は5〜10階に設けられ、うち5〜6階がスタンダードフロア、7〜9階がスーペリアフロア、10階がエグゼクティブフロア「Park in Park」という3カテゴリ構成。
今回利用したのはスーペリアフロアの「コンフォートツイン」。この客室タイプはエアウィーヴが導入されている9階指定です。
客室面積は24㎡、天井高は2.52m。狭くて天井が低いのは古いホテルだけに仕方が無いところ。エアコンは冷暖房一括管理で、調整できるのは風量のみ。
改装時のコンセプトは「スタイリッシュ・ナチュラル・モダン」。老舗ホテルにありがちな重苦しさはありません。
ドアを開けるとすぐ右側にクローゼット。中にセーフティボックスやチェストはありません。ハンガーは8本。以前宿泊したエグゼクティブフロアではふかふかの使い捨てスリッパでしたが、この部屋ではウォッシャブルタイプのみ。
脇はミニバーがあり、ネスプレッソマシンが用意されています。ティーセットは煎茶、ほうじ茶、ブルーベリーティ。
この冷蔵庫は松下電器製でなんと84年製造という年代物。中にはミネラルウォーター(320円)×4,瓶コーラ、オロナミンC、緑茶、ポカリスウェット、ビールだけという寂しい品揃え。ビールは450円、ソフトドリンクは各種350円です。
瓶やペットボトルが寝ているのは、旅館にある引く抜き式の冷蔵庫みたい。
ラゲッジ台の下部は2段の引き出し。
上段にはパジャマ。「札幌市の木」であるライラックが描かれています。
下段にはバスローブ。
ライティングデスクは横長で奥行き55cm。頭上にダウンライトはなく、スタンドライトはやや非力。
机上には「たばこを吸ったら罰金20,000円」の警告文が。言いたいことは分かりますが、当ホテルはこういった警告文や注意書きがいちいち目障り。エビデンスにしたいのかもしれませんが無粋な印象。
テレビはSONY製「BRAVIA KDL-32EX300」。2010年製でベゼルが太い。下は3段の引き出しで空っぽ。
窓際には2脚のアームチェアとテーブル。狭い部屋なのでこのスペースはかなり狭い。
ベッドは110cm幅。フランスベッド製「ホテルベッド」の上にエアウィーブのマットレスパッドが載せられています。このマットレスは固いしスプリングの感触がダイレクトに伝わってくる苦手なマットレス。
エアウィーヴはその固さを緩和する効果があるとは思うけれど、あくまで緩和止まり。翌日に宿泊した「ロイトン札幌」のシモンズ製マットレスの方が快適に感じました。
また、シーツはザラザラで肌触りが良くない。眠りを追求するならばマットレスだけでなくシーツにも力を入れてほしい。
ナイトテーブルは中央に1台でコンセントも用意されています。
ルームサービスは7:00〜24:00。ただし、ディナーの営業終了は20:30と早く、それ以降はラーメン、おにぎり、お茶漬けとおつまみ程度。
メニューは地方のホテルでは種類豊富な方で「北海道産和牛肉のステーキ(150g)」(8,500円)なんていう高額メニューもありました。北海道らしいメニューはハスカップアイスくらい。
朝食は7:00〜11:30。「洋定食」はいわゆるアメリカンブレックファーストで2,780円。玄米リゾットの「美食セット」と「和定食」も同じ2,780円、「茶粥定食」は2,880円です。
なお、宿泊者はB1Fの「パーククラブ」で料理1品(味噌ラーメン・パスタ・ピラフ)+ドリンク2品で2,000円という少しお得なセットメニューが提供されています。
Bath Room
狭い部屋だけにバスルームもコンパクト。床はやや濃い目、壁は薄目の青いタイル張り。
シンクはまずまずの広さですが、鏡が曇り止め加工されていないのは残念すぎる。
アメニティはそれなりに揃っていてカモミールの入浴剤が用意されています。基礎化粧品はリクエストベース。シャンプー類は資生堂製の大ボトル。
バスタブはやや小さく、肩まで浸かると足を伸ばすことができません。バスタブに横たわるとシンク下の細管が丸見え。シャワーカーテンはペラペラです。
View
今回の「コンフォートツイン」は全室パークビュー。近くの「プレミアホテル中島公園札幌(旧ノボテル札幌)」は高層から俯瞰する眺めですが、当ホテルからの眺めは自分がまるで公園の中にいるような眺め。公園だけでなく、遠くの藻岩山も美しい。
眼下には芝生の庭園があります。滝の水は中島公園の菖蒲池から流れ込んでいるかのよう。
Breakfast
朝食は1階のテラスレストラン「
「ピアレ」の朝食ビュッフェは7:00〜10:00、料金は2,600円です。店内は天井が高く庭園に面した大きな窓から朝日が差し込みます。ただし、柱が多くて開放感は今ひとつ。テーブルは安っぽくて高級ホテルらしい優雅さはありません。
料理の種類はそこそこ。市内ホテルの朝食では「センチュリーロイヤルホテル」のYUUYOO TERRACE(ヨーヨーテラス)が一番豊富ですね。
エッグステーションで作ってくれるのは目玉焼きだけ、オムレツとスクランブルエッグは保温されたもの。そのチョイスにはかなり疑問。目の前で作ってもらえるフワフワのオムレツこそ朝食ビュッフェの醍醐味だと思うのですが。
冷製料理でユニークなのは、ハニーマスタードチキン、白身魚とマンゴーのエスカベッシュ、いか刺し割烹(沖漬風)。温製ではホタテとイカのマスタードクリーム煮、豚バラとインカの目覚めの甘煮、さんまの生姜煮、スペアリブ、ミネストローネスープ、カレー味のピラフといったところでしょうか。
野菜などは道産の食材が並びますが、観光客がイメージするイクラ丼やジンギスカンなど北海道名物の料理は少なめ。
とはいえ、スープカレーはパプリカ、人参、じゃがいも、ベーコン、ソーセージなど具だくさんで美味く、ラムチョップはジューシーでした。
ホテル自慢のクロワッサンは確かにサクサクだけど、バターの風味は控えめ。ジュースはオレンジ、パイナップル、りんご、ベリーミックスなど種類豊富。でもカツゲンは無かった…。
Impression
札幌市内では老舗中の老舗で皇室御用達とも言われるホテルです。古い建物だけに客室の満足度が低いのは仕方ありません。しかし、スタッフは高級ホテルのスマートさや笑顔が見られず残念。眺望の素晴らしさは市内トップクラスですが、これでは再訪しようという気持ちにはなれません。
おそらくは「パレスホテル東京」や「ザ・キャピトルホテル東急」、そして「ホテルオークラ東京本館」のように、建て替え後は更に高級化するでしょうし、サービス面での改善を期待したいですね。
■札幌パークホテル宿泊記①「エグゼクティブフロア・デラックスツイン」
札幌パークホテル
〒064-8589 札幌市中央区南十条西3-1-1
TEL:011-511-3131
チェックイン14:00 チェックアウト11:00