沖縄かりゆし アーバンリゾート・ナハ宿泊記「プレミアムダブル」

■2016年12月宿泊

Check In

「沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ(2021年10月31日閉館)」へは那覇空港からタクシーで10分ほど、料金は1,300円程度の距離。ゆいレールの場合は美栄橋駅で下車して徒歩10分弱。

国際通り(牧志公園)や系列の「沖縄かりゆしビーチリゾート・オーシャンスパ」までの無料送迎バスが運行されているのは便利です。

当ホテルは1995年に開業。2008年に閉鎖されたものの、わずか約8ヶ月後に再開という興味深い歴史を持っています。

ホテルは離島への拠点となる泊港の旅客ターミナル「とまりん」ビル内に位置しています。海側から見ると存在感があるビルですね。

こちらは沖縄の大動脈である国道58号線側。外観のボロさが気になりましたが、ちょうど現在(2017年)外壁塗装工事が行われています。

国道58号線に面するエントランスにはドアマンが常駐しています。当ホテルには「ドアマンが出迎えてくれるような高級ホテル」というイメージをもっていなかったので少し驚きました。

ロビーは広々していてオリエンタルなムード。チェックインの手続きは3つあるレセプションデスクで座って行うスタイル。初めての利用でしたが宿泊者カードには名前や住所、電話番号が既に印字されていたので、サインだけでOK。ベルガールのアテンドで客室へ向かいます。

エレベーターは3基。カゴの天井は南十字星を模してライトアップされていますが、ちょっと品が無いし昭和ぽい古臭さを感じます。

客室階のエレベーターホールはヨーロピアンな雰囲気で観葉植物も置かれています。客室エリアとの間には「帝国ホテル東京」などと同じくセキュリティドアが設置されているのでルームキーが必要です。

ダイニングから上は吹き抜け。照度は控えめです。右に写っている明るいスペースは売店です。

中央のドームは朝食会場でもあるレストラン「The Dining 暖琉満菜」。

客室エリアの廊下はエレベーターホールとは打って変わってオレンジ色の派手な壁。幅が狭い上に床はペコペコで質感がものすごく低くてゲンナリ。

廊下の途中にはちょっとしたラウンジスペースが設けられ、新聞や雑誌も用意されています。自動販売機もここに。

Room

今回利用したのは7・14・15階の3フロアに設けられたプレミアムフロア。同フロア利用時には

・朝刊デリバリー(地元紙)
・駐車場無料(通常1泊1,500円)
・フィットネスジム無料(通常3,780円)
・朝食時のプレミアムメンバーシートを利用

の特典がつきます。とはいえ、この日アサインされた7階はスタンダードフロアよりも低い階。しかも客室階で唯一、ダイニングよりも低層にあるフロアというのはプレミアム感がありませんね。

利用したのはプレミアムフロアで最もリーズナブルな「プレミアムダブル」。面積は21㎡とかなり狭いけれど、天井高が2.7mあって窓が非常に大きいため、閉塞感はかなり軽減されています。室内はダークブラウンを多用した落ち着いたデザインとなっています。

ドアを開けると右側にクローゼット、左側にバスルーム。バスルームのドアは安っぽい。

クローゼットの中にはバスローブ、セーフティボックス、使い捨てスリッパ。リセッシュも用意されていました。

クローゼットの横はミニバースペースですが、大理石とガラスの棚に置かれているのは泡盛・ウイスキーのミニチュアボトルと黒糖かりんとう、それに電気ケトルしか置いてないのでガランとしています。

公式サイトには「冷蔵庫の中は空」と書かれていますが、実際にはドリンクが収められていてワインもありました。

テレビは壁掛け式のPanasonic「TH-L32X1HT」。角度を変えることはできません。

ライティングデスクの脇は3段のチェストになっていて収納力は十分です。

ライティングデスクのトップにはガラス板がはめ込まれています。幅は180cm程あるのですが奥行きが43cmしかなくてハードワークには不向き。おまけにWi-Fiが不安定で困りました。

デスクチェアは座面のクッションが効いていますが、背もたれが立ちすぎているのが気になります。

窓際にはオットマン付きのアームチェアとコーヒーテーブル。狭い部屋なのでさすがにこの辺りのスペースは結構キツイ。

また、家具はアジアンテイストな編み上げ風。ただしよく見るとフェイクで質感は高くない。

ベッドは幅180cmのマットレス。ブランド名は確認できませんでした。触るとスプリングの感触がダイレクトにあって、寝心地は良くない。

ナイトテーブルは両サイドにあり、こちらもライティングデスクと同じくトップはガラス板で、頭上には細長いペンダントライト。コントロールパネルに設けられたコンセントは何かと便利です。

ルームサービスは7:00〜23:00まで。ただしフードは21:00まで。朝食は「アメリカンブレックファースト」と「和朝食」の2種類でそれぞれ2,600円。

Bath Room

バスルームは真っ白で明るいけれどとてもコンパクト。リゾートっぽさは全くありません。シンクも安っぽい。

バスタブには「ザ・ナハテラス」と同じくシャワーカーテン替わりのパネルがつけられています。当ホテルの場合は固定されていて、スイングorスライドしない仕様。

バスタブ脇は全面鏡張りになっているためシンク前とバスタブ脇、2枚の鏡に囲まれることになって落ち着きません。深さ・幅は今ひとつですが、長さは十分なので足を伸ばすことができます。

シャワーの水圧はやや弱く、またサーモスタットが無いので温度調整に難儀します。

アメニティは必要最低限で、入浴剤や基礎化粧品などはありません。タオルもフェイスタオルとバスタオルが2枚ずつでハンドタオルはありません。シャンプー類は資生堂の「THE AMENITY」の大ボトルとロクシタンのファイブハーブスシリーズ。

View

窓からの眺望は国道58号線側の「タウンビュー」と東シナ海と泊港を見下ろす「オーシャンビュー」の2面。スタンダードフロアの場合は2,000円、プレミアムフロアの場合は3,000円の追加料金でオーシャンビューを指定できるそうです。

今回はオーシャンビュー。窓は1枚ガラスではないものの、ほぼ足元から天井までほぼ全面がガラス張り。正面には「泊大橋」が見え、眼下には離島向けの客船が停泊しています。県北部のリゾートホテルに比べるとどうしても開放感は弱い。

Breakfast

朝食は8階にある館内唯一のレストラン「Dinning 暖琉満菜」で提供されているビュッフェ。以前は最上階にあったレストランで供されていたそうですが、現在は当店に変更されています。

お店は吹き抜け部分にせり出したドーム型の建物で、吹き抜けにテラス席も設置されています。それらに個室も加えると300席超の大箱です。観光地ゆえに早朝から混み合い、この日は6時台でも7割程度は埋まっていました。

プレミアムフロア利用時には、少しだけ奥まった「プレミアムメンバーシート」に案内されます。オーシャンビュー側なので眺望は良いけれど、ビュッフェ台からは少し遠く、エリアで区切られているだけなので完全に隔離されているわけではありません。

ビュッフェ特有の騒がしさはあまり変わりません。また、せっかくの窓側でしたが、12月の沖縄は日の出が遅く、6時台では真っ暗。

テーブルにはあらかじめお箸がセットされていますが、フォークやナイフは自分でとってきます。また、ご飯もスタッフがよそってくれます。和食党が多いということでしょうか。

料理はソーセージ、厚切りベーコン、フレンチトースト、肉じゃが、焼き魚、この日の日替わりパスタはカルボナーラ。中華粥はご飯の友が充実していました。冷製料理がやや少ない印象です。

沖縄らしい料理は、フーチャンプルー、海ぶどう、沖縄そば、サーターアンダギー、紅芋タルト。沖縄そばはかなり薄味でした。ジュースはオレンジとマンゴー。

エッグステーションも設置され、オムレツやスクランブルエッグ、目玉焼きを目の前で作ってくれますが、オムレツは少し雑。

楽天トラベルの「朝ごはんフェスティバル2016」で沖縄県第一位に選ばれたというイカスミソーメンチャンプルー。個性的ではありますが、万人向けではないですね。

Impression

ドアマンやベルがいたり、座ってのチェックインなどハイグレードなホテルを目指していると感じました。しかし、ハード面では安っぽさが目立ち、客層もツアー客が多くてあまり上品とは言い難い。

那覇市内には「ザ・ナハテラス」をはじめとして「リーガロイヤルグラン沖縄」や「ロワジールスパタワー那覇」などのシティリゾートが増えていて、それらのホテルと比べると分が悪い印象。当ホテルはリーズナブルなので検討の余地はあり。

沖縄かりゆし アーバンリゾート・ナハ
〒900-0016 那覇市前島3-25-1
TEL 098-860-2111
チェックイン14:00 チェックアウト11:00

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