■2018年1月宿泊
Check In
2015年8月末に惜しまれつつ本館の営業が終了し、建て替え工事が開始された「ホテルオークラ東京」。
2019年の竣工までは別館の単独営業となっています。
ホテルへは東京メトロ日比谷線の神谷町駅から徒歩10分弱。城山ガーデンに面した急坂の先に見えるの建物が別館です。
ロビーへは細い竹林を抜けていきます。
駐車場脇の歩道を進んで行くと地下2階の宴会場エントランスにたどり着きます。ここはスタッフが不在なことが多く、裏口という印象が強い。
こちらはメインエントランス側。東京メトロ南北線の六本木一丁目駅を利用する場合はこちらが最寄りになります。右奥に見える建物は「アークヒルズ仙石森タワー」。
日本語表記は「別館」ですが、英語表記だと「アネックス」ではなく「サウスウイング」だそう。
建設中の新本館と休館中の大倉集古館の様子です。新本館は2棟のビルが建設され、高層棟は高さ193mの38階建て。
客室はこれまでの408室から550室へ増加するようです。
多くの来訪者を魅了し続けた旧本館ロビーのオークラ・ランタンや木組み格子などの美しい意匠は継承されるとのことです。
別館と旧本館を結んでいたこの地下通路は現在閉鎖されています。
別館のロビー。正月飾りがこのロビーにマッチしています。
ソファが並べられている空間は、吹き抜け構造だった旧本館に比べると少しコンパクト。
それでも落ち着いた佇まいはオークラ独特のもので、「帝国ホテル東京」や「ホテルニューオータニ」のような騒がしさとは一線を画します。
チェックインの手続きはスムーズでした。でも、宿泊代金が事前精算されていることの確認やOne harmony会員であることへの言及はナシ。
また、エクスクルーシヴ会員特典のアップグレードは適用されませんでした。
エレベーターは4基。カゴの中に「閉」ボタンが無いのはこの別館も同じ。といっても表示がされていないだけでボタンを押せば閉まります。
エレベーターホールを出たところには生花が飾られています。廊下はやや暗い。
途中にクランク状の箇所があるものの、客室は一直線に並んでいます。
Room
今回予約したのは「スーペリアツイン」。別館では客室番号のアタマに「S」、ペントハウスには「SP」という文字がつきます。
部屋の広さは40㎡、天井の高さは2.7m。室内には照明が多く、窓上には天井に向けられた蛍光灯があるため室内は非常に明るい。
ドアを開けるとすぐ右側にクローゼット。扉は襖のようなスライドドアです。
中に照明があるので明るいけれど、蛍光灯が剥き出しなのは格好悪い。
クローゼットの片側にはハンガー9本と使い捨てスリッパ。
反対側にはティーセット、ミニバーと冷蔵庫。エクスクルーシヴ会員向けのウェルカムスイーツが置いてありましたが、簡単なサンクスカードが添えられているだけなので、無料なのかどうか分かりづらい。
ティーセットはアールグレイ、ブルーベリー、煎茶、ほうじ茶、ネスカフェゴールドブレンド。ティーカップはノリタケ。
ミニチュアボトルは以前より少し減っています。
コネクティングドアの隣にはラゲッジ台。
下部は2段の引き出しになっていて上段にはセーフティボックス、下段には浴衣を収納。パジャマはリクエストベースです。
ライティングデスクの奥行は最大で68cm、幅は160cm弱あって広々。スタンドライトは設置されていませんが、ペンダントライトが明るいので問題なし。
ただ、目の前に鏡がある昔ながらのレイアウトで、独立型デスクの快適さには遠く及びません。
デスクチェアはキャスターや肘掛けが無いけれど、座り心地は悪くない。
机上には電話機と無料の貸し出し用スマートフォン「handy」が置かれています。これはAndroid OSを搭載したSHARP製の端末で、国際通話を含む通話料とデータ通信が無料となり、ホテル外への持ち出しもOKです。
デスクの両サイドは3段の引き出しがあり、収納力は抜群で長期滞在にも対応可能です。テレビはPanasonic製「Viera TH-37LRG20」。
窓際にはストライプのアームチェアが2脚。間に置かれたテーブルはちょっと安っぽい。
ベッドは113cm幅の日本ベッド製Beads Pocketのレギュラータイプ。「ザ・リッツ・カールトン大阪」や「セルリアンタワー東急ホテル」などで導入されている同社のSilky Pocketに比べるとやはり固い。また、シーツの肌触りも上質とは感じませんでした。
ターンダウンはされていないにも関わらず、ベッドの上にはオークラ定番の折り鶴が置かれています。
反対側のベッドには亀。
ナイトテーブルは中央に1台。コンセントはありません。照明の一括コントロールはできず、ここでコントロールできるのは窓上の蛍光灯のみ。
ルームサービスは24時間営業。アラカルトから「シェフのおすすめ和牛コース」(13,000円)までメニューはとても豊富です。
また、朝食の「アメリカンブレックファスト」、「ヘルシーブレックファスト」(共に4,000円)、「コンチネンタルブレックファスト」(2,700円)は朝5:30からオーダー可能。和朝食は7:00からの受付で4,200円です。
他にはポメリーブリュットロワイヤルがつく「シャンパンブレックファスト」(11,610円)や「モーニングステーキ」(4,000円)もありました。
Bath Room
照明はミラー脇の2箇所とバスタブ上。デザインがストレートすぎるものの、明るさは十分。
シンクも石造り。一輪挿しがあるのは嬉しいポイント。
アメニティも充実していて、ブラシはクッションつき。アウスレーゼのアフターシェイブローション、資生堂製「PHYTO AND ROSE」というバスソルト、女性用基礎化粧品、爪やすりもあり。シャンプー類はこれも資生堂製のオークラオリジナル。
タオルは充実していて、バスタオル3本、フェイスタオル2本、ハンドタオル4本。バスローブもフカフカで気持ちが良い。
バスタブはやや大きめ。この部屋ではスライドドアでは無く普通のシャワーカーテンがつけられています。
View
窓には電動コントロールのドレープと、オークラ特有の磨りガラス。今回の部屋はメインエントランス側のアークヒルズビュー。
「ANAインターコンチネンタルホテル東京」が正面に見えます。
右を見ると、アメリカ大使館、赤坂インターシティ、「ザ・キャピトルホテル東急」を望みます。
遠くにはホテルニューオータニのタワー館も見えますね。
高層ではない事もあって、夜景の魅力は今ひとつ。
Breakfast
朝食は「
今回は「ラ・ベル・エポック/バロン オークラ」を選択しました。
「ラ・ベル・エポック」はホテルオークラのメインダイニングとして長きに渡って愛されてきましたが、本館の改築に伴って「バロン オークラ」と統合され現在に至ります。
また、旧本館の「オーキッドルーム」で実施されていた朝食営業は当店に引き継がれています。
12階でエレベーターを降り、長い廊下を歩いてエントランスへアプローチします。ホテルニューオータニの「トゥールダルジャン」もそうですが、これだけでテンションが上がりますね。
お店はかつて「バロンオークラ」だったスペースを使用していて、キャンドルを模したシャンデリアが吊された天井はドーム状。
まるで洞窟のような雰囲気ですが、窓が大きいので店内は明るいです。朝食時でもテーブルには真っ白なクロスがきっちりと敷かれています。
朝食のセットメニューは、世界一とも賞されるオークラ伝統のフレンチトーストを含む「ラ・ベル・エポック・ブレックファスト」(5,800円)、定番の「アメリカンブレックファスト」(3,900円)、「ヘルシーブレックファスト」(3,500円)の3種類。
なお、フレンチトースト単品は2,380円、エッグベネディクトは3,200円です。
今回はアメリカンブレックファストをいただきました。玉子料理はフライ、ポーチ、スクランブル、ボイルからの選択ですが、メニューにはなぜか載っていないオムレツをオーダーしました。パンはモーニングロールで追加もOKです。
運ばれてきたオムレツは本当に美しく、半熟度合いと甘さも最高。完璧なオムレツだと思います。
添えられたソーセージはバジルが練り込まれており、少しスパイシー。
クロワッサンはサクサク度がかなり高い。バターの風味はやや控えめ。オレンジジュースはスクイーズでかなり甘い。
豊富な品揃えから好きなだけチョイスするビュッフェも楽しいけれど、騒がしいのが難点。
今回のように落ち着いた雰囲気の中でセットメニューをいただくのが僕にとっては至福な時間です。
帝国ホテル東京の「
※The Okura Tokyoの開業と共に当店は「ヌーヴェル・エポックとして新装オープンしました。
Impression
これまで何度も宿泊しているホテルですが、別館の利用は今回が初めて。客室は現在の高級ホテルの水準には遠く及びません。
かつ、残念ながら今回は客室の清掃が今ひとつ。窓の清掃(内側)には拭いた跡が残っているし、姿見のペンダントライトは曲がっています。また、アームチェアが微妙にズレて置かれているなどインスペクターのチェックが甘い印象です。
とはいえ、朝食はさすがの一言で何度でも通いたくなります。本館の再開後もこうした美味しいセットメニューを楽しめるレストランは残して欲しいですね。
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ホテルオークラ東京
〒105-0001 港区虎ノ門2-10-4
TEL 03-3582-0111
チェックイン14:00 チェックアウト12:00