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■2019年2月宿泊
Check In
「THE KNOT TOKYO Shinjuku(ザ・ノット 東京新宿)」という風変わりな名前のホテルは新宿中央公園の西側を走る十二社通り沿いに建っています。
最寄り駅は都営地下鉄大江戸線の都庁前駅。A5出口からホテルまでは歩いて5分ほどと近いものの、その道順は夜になると人通りが少なくて寂しい。
新宿駅までは歩くと15分弱かかり、「パークハイアット東京」から同駅までとほぼ同じくらい。現在のところ、送迎バスは運行されていません。
当ホテルは「新宿ニューシティホテル」として1979年に開業しました。その後、いちご株式会社が2016年に買収して全面改装、2018年8月に現名称で再オープンしています。それでも外観は以前と変わらず古いビジネスホテルそのもの。
エントランスはニューシティホテル時代から変わらないシックな煉瓦張り。すぐ脇にはホテル内のレストランと同じ運営元のパン屋「MORETHAN BAKERY」があります。
館内には宿泊客が自由に使えるスペースや設備が豊富にあって、ロビーの大きなテーブルもその1つ。電源コンセントやWi-Fi環境が用意されているので、スターバックスよろしくMacbookを広げる外国人を多く見かけました。
ただ、このロビーに隣接する「MORETHAN TAPAS LOUNGE」からアップテンポなナンバーが大音量で聞こえてきてかなり耳障りでした。
階段下にはDJブースがあり、毎週日曜日の午後には「TKTS -PARK WEST AFTERNOON-」というイベントが行われているそうです。
奥に見えるのは熟成肉をメインとしたレストラン「MORETHAN GRILL」。
2階には「MORETHAN LOUNGE」と呼ばれるイベントスペースがあり、イベントが無い時には自由にくつろぐことができます。
イベントスペースは他にもあって、こちらは「MORETHAN BANQUET」というセパレートされたスペース。
同じ2階にはコインランドリーと自販機コーナー。電子レンジも用意されています。
1階に戻って。ロビーの奥にはフロントデスク。しかし、当ホテルはチェックインの手続きをすべて自動精算機で行う方式。スタッフは常駐していますが「いらっしゃいませ」の声掛けすら無く、存在意義が分かりません。
自動精算機での手続きはちょっと面倒。まず名前をタッチキーボードを使って入力。予約内容が確認できるとスタイラスを使ってサインします。
次に、ルームキーはカードキーを発行するか、ドアロックに暗証番号を入力する方式にするかを選択します。
最後に、支払い方法を選択。クレジットカード支払いの場合、スロットにカードを挿入して画面に暗証番号を入力します。
手続きが終わると、このような味気ないレシートが発行されます。
なお、チェックアウトは10:00と早く、手続きもこの機械で行います。
ゲスト目線で言えば、自動精算機は入力の手間が多く、フロントで対応してもらった方がスムーズだと感じました。
エレベーターホールは明るい木目を多用した空間。ロードバイクが飾られているなど遊び心は十分だけど、ハコの中はオフィスビル仕様で色気無し。
建物はL字型をしていて、5階までの低層部は南北に伸びるウイングを備えますが、隣接するマンションが視界を遮るため、新宿中央公園は望めません。
5階以上は東西に長い形。新宿中央公園側の「パークビュー」は部屋番号の末尾「06」〜「12」だけで各階に6〜7部屋ほどしかありません。
なお、館内唯一のスイート「THE KNOT Suite」は3階に設置されています。
滞在中、日本人らしき人を見かけることはほぼありませんでした。
Room
今回の部屋は「パークビューデラックスツイン」。アサインされたのは6階という低層階で残念。
ドアにはYale製のごっついデジタルロック。エントランス部分はフローリングです。
「デラックス」とはいえ客室の面積は20㎡しかなく、「スーペリアツイン」との差はわずかに3㎡。古い建物なので天井高は2.4mとかなり低い。
改装されて綺麗ではあるけれど、元々は古いビジネスホテル。壁がとにかく薄く、隣室の音は丸聞こえ。
グレーのカーペットは白金の「シェラトン都ホテル東京」並に毛足が短く、上階の足音がドンドンと深夜まで響いてかなりキツかった。
特徴的なのはこの木製のウォール。この部屋にクローゼットは無く、このウォールにハンガーフックがつけられています。
ハンガーは4本+ガウン用の2本。巾着袋にはドライヤーが入っています。スリッパは使い捨てタイプで一安心。
テレビは東芝製「Wooo」で型番は分からず。角度を変えることはできません。また、清掃状況はイマイチでテレビ周辺には埃がたくさん。
部屋の隅に置かれたキャビネッの上には波佐見焼のそば猪口。ティーセットはセイロンティーが2つとミネラルウォーターが2本。
下部にはセーフティボックスと空っぽの冷蔵庫。なお、この部屋にチェストは無く、長期滞在には不向き。
室内にはテレビの使い方や館内施設などの案内がありません。その反面、このような注意書きがいろいろあって、違和感を強く感じます。
ライティングデスクは無く、窓際にコーヒーテーブルと椅子が一脚とスツールが1つあるのみ。
ヘッドボードはトタン屋根のように凹凸があるデザインでちょっと格好良い。
ベッドは110cm幅のスランバーランド製マットレス「デラックスツイート」。フランスベッドが製造しているからなのか、寝心地は固めでした。
当ホテルでは客室タイプによってベッド幅に差があって「スタンダードツイン」と「スーペリアツイン」、「デラックストリプル」ではなんと90cmしかありません。
かつて、「横浜ベイホテル東急」の97cm幅(デラックスツイン)にも驚きましたが、それより狭いベッドを使っているとはびっくり。
ナイトテーブルは中央にコンパクトなものが1台。電話機はJACOB JENSENで外線発信はできません。コントロールパネルにはUSBジャックとコンセントが用意されていました。
Bath Room
ビジネスホテルだけに、バスルームはかなり狭く、シンクがバスタブの上にまで届いています。
質感も低く、鏡は曇り止め加工がされていないし、トイレットペーパーはチープなシングル。
そのシンクもコンパクトで私物を置くスペースはほとんどありません。シャンプー類はサラヤ製の「ラシュヴェール」。
アメニティはなんと歯ブラシのみ。ボディスポンジや化粧水、乳液、クレンジングなどはフロントスタッフに言えばもらえるそうですが、室内にはその旨の案内が無く、チェックイン時にスタッフと話すことは無いので知る術は無い。
この点は、じゃらんのクチコミ上で昨年秋に指摘されていてホテルも認識しているのに、改善されたのはつい最近の話。あまりに不誠実な姿勢じゃないでしょうか。
バスタブは「新宿プリンスホテル」並に小さく、体育座り状態。また、髪の毛が落ちていたりでここもやっぱり清掃&インスペクターのチェックが甘すぎる。
View
今回の眺めは客室タイプ名とおりの新宿中央公園側。とはいえ、6階という低層階ゆえ公園全体を望むことはできず、パークビューというより都庁ビューといった感。都庁の隣には「ハイアットリージェンシー東京」も見えますね。
公園ビューとしては物足りないし、都庁ビューだと「京王プラザホテル」の迫力には敵わないです。
奥に見える「新宿住友ビル(通称、三角ビル)」はまだ多数の照明がついていますが、都庁はやや寂しい。
Breakfast
朝食はロビー脇の「MORETHAN TAPAS LOUNGE」で提供されている洋ビュッフェです。
ただこのお店、ホテルの公式サイトやじゃらん上では「MORETHAN DINNIG」と表記されていているのに対し、レストラン運営元のMOTHERS社や一休.comレストラン、食べログ上では「MORETHAN TAPAS LOUNGE」と表記されていて訳が分からない。
朝食券はチェックイン時に自動精算機で発行されるレシート。
店内は木を多用したおしゃれな空間で手前にバースペース、奥がダイニング。テラス席もありました。
朝食時はテーブルクロスはもちろん、紙ナプキンすら無くてウェットティッシュのみ。
ビュッフェ台に並ぶ料理は洋食のみで和食はありません。オープンキッチンの割に、オーダーを受けて目の前で玉子料理を作ってくれるエッグステーションは無く、作り置きのスクランブルエッグのみ。しかも、ダマになりすぎで美味しくない。スタッフもランチの下ごしらえに夢中で、ゲストに話しかける事は皆無。
他の温製料理はベーコン、ソーセージ、ジャガイモのローストとキノコのソテー、四種の豆のスープ。冷製はサラダ、プロシュート、生ハム程度と品数はかなり少ない。
店の自慢はホテル内の「MORETHAN BAKERY」で焼き上げたパン。クロワッサンはサクサクで美味しかったけれど、焼きたてのアツアツのパンは見当たらず。自家製パン自体はさほど珍しいものではなく、ウリとしては弱いです。
シティホテルのような種類豊富なビュッフェでは勿論無く、かといって「ザ・ゲートホテル雷門 by HULIC」のような洗練された朝食でも無い。満足度はかなり低いです。
Impression
ホテルやレストランの運営元はスタイリッシュさをアピールしているけれど、僕には表面的な格好良さばかり追求しているハリボテにしか思えませんでした。
ホテルに対して求める暖かみや心地よさといったものは全く感じられず、再訪は考えにくいですね。
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ザ ノット 東京新宿
〒160-0023 新宿区西新宿4-31-1
TEL:03-3357-6511
チェックイン15:00 チェックアウト10:00