■2011年12月宿泊
Check In
「ホテルオークラ東京」の最寄り駅は地下鉄日比谷線の神谷町駅・銀座線の虎ノ門駅もしくは南北線の六本木一丁目駅。坂の中腹に建っているため、どの駅からのアクセスも上り坂になります。ホテルと各駅を結ぶ送迎バスの運行は週末限定のようです。
この日はタクシーで向かいましたが、本館・別館のどちらにアサインされるか分からないのでとりあえず本館へ。エントランスに着くと、出迎えてくれたドアマンが自ら荷物を持ってフロントへ誘導してくれました。
このドアマンは非常に丁寧かつ物腰の柔らかい対応で感動しました。「コンラッド東京」や「ヒルトン東京」あたりのドアマン達とは大違いです。
エントランスを入ると、正面にはオークラを象徴するロビーがあって、フロントは別館に向かう通路みたいな場所に位置しています。
チェックインの手続きでは住所・氏名・電話番号の記載とクレジットカードのオーソリチェックを求められました。残念ながら「オークラクラブインターナショナル」の会員とは認識されていない様子。
幸いにもアサインされた部屋は本館。別館だと地下通路を通って延々歩いていかなければならないのでホッとしました。チェックインの手続きが終わると若いベルの案内で客室へ。
このベルボーイは、いかにもオークラ的な丁寧すぎる言葉遣い。逆にこっちが気を遣ってしまいます。
アサインされた部屋は7階。ロビーが5階なので2つ上のフロアになります。4基あるエレベーターのカゴはゴールドメタリックの派手な内装。
「ゆっくりとくつろいで欲しい」との思いから「Close」ボタンがついていないのは有名な話。と言っても、無刻印のボタンを押せば普通に閉まります。
客室階のエレベーターホールはとても広く、そこから三方向に客室が伸びています。
廊下の幅も非常に広く造られ、また各部屋が互い違いに配置されているため、同時にドアを開けても鉢合わせすることはありません。このあたりのゆとり感はさすが老舗ホテルという感じ。
ただし部屋の鍵は平凡なカードキーでオークラクラブの会員証と似たようなデザインです。
Room
今回の部屋は「スタンダードダブル」という最もリーズナブルなタイプで部屋の面積は30㎡ほど。室内は照明が多くて明るい。
全体的に暖色系の照明なのに、窓際上部だけは天井を向いた蛍光灯が白く光っているのはアンバランスな印象です。
ライティングデスクはやや広め。革張りのチェアは肘掛けこそ無いものの、座り心地は悪くない。ただしデスクの高さと微妙に合っていないのはとても残念。
テレビはPanasonic製「VIERA TH-26LX60」がデスクの右端に置かれています。いまどき26インチは小さいし、リモコンの反応が悪くて使いづらかった。
クローゼットは三枚引き戸の奥にあって奥行きはびっくりするほどのミニマムサイズ。三枚戸の右側はミニバーと冷蔵庫。紅茶・煎茶・ほうじ茶のティーバッグは無料ですが、コーヒーは有料。
また、富士ミネラルウォーターの1Lボトルが「ポット用」として置いてあります。
窓際に置かれているのはストライプ柄のアームチェアとオットマン、小さな丸テーブル。シングルユースだけを想定しているかのようです。
ベッド幅は160cmとラグジュアリーホテルにしてはやや物足りないサイズ。マットレスは日本ベッド製のレギュラータイプ。
チェックインが遅かったためか、既にターンダウン済み。ベッドの上には「おやすみなさい」のカードと折り鶴と浴衣が置かれ、サイドにはフットマットが敷かれています。
しかし、クッションやゴールドのベッドスローはそのまま。何とも中途半端なセッティングという印象ですが、「ホテルオークラ札幌」でも同じ方式だったのでオークラ共通のやり方なのかもしれません。
また、テレビやバスルームのアメニティには細かい埃が散在していて天下のオークラとは思えない仕上がり。
ベッドは壁にぴたりと寄せてられているのでナイトテーブルは一方のみ。まさにシングル仕様。
Bath Room
バスルームも狭い。バスタブ・便座・シンクが同居したオーソドックスなタイプで、直前に泊まった「グランドハイアット東京」の快適さとは雲底の差があります。
狭いながらバスルーム内は大理石が多用されていて質感は高い。シンクも石造りで上品なデザインです。
バスローブはやや薄手で軽いタイプ。アメニティは資生堂製のホテルオリジナル。ヘアブラシは「ザ・リッツ・カールトン大阪」と同じクッション付きのもの。
ひげ剃りは「Shick」の二枚刃、シェービングジェルは「ヒルトン東京」と同じ「GATSBY」、歯磨き粉は「G・U・M デンタルペースト」とそれなりの物が揃っていますが入浴剤はありません。
シャワーカーテンで仕切られたバスタブはやや小さめ。下水なのか、酸っぱい臭いが漂っていて不快でした。もちろんテレビやBGM設備は無く、リラックスできるバスルームとは言えません。
View
電動のドレープを開けると二重窓になっていて、内窓は格子模様の曇りガラスでレースのカーテン替わり。その曇りガラスを開け放てば庭園の芝生やプールが綺麗に見えます。
夜は一部がライトアップされていました。周囲をビルに囲まれた「坪庭」的な印象は否めませんが、このホテルの中では良い眺望。
Breakfast
朝食は「
お勧めは「オーキッドルーム」。本館のロビー脇にあるこのお店は「これぞホテルオークラ」という感じの重厚な雰囲気です。バンケットルームのように広くて天井もかなり高い。
もちろん隣席との間隔もも十分に広い。独りで朝食をとるビジネスマンが目立ちます。
当店の看板メニューは「フレンチトースト」。オークラが自画自賛するのも頷ける、本当に美味しい最高の一皿です。札幌や福岡のオークラでもいただけますが、当店のものは全くの別物です。
軽く焦げ目のついた表面は程良い固さの歯応えで、中は驚きの柔らかさ。ナイフで小さく切って口に入れるとクリーミー&ふんわり感が口一杯に広がります。
文章にするのは難しいけれど、かつて西麻布にあった名店「ル・スフレ」の絶品スフレを食べて口中が幸せに包まれるような、あの感じに近い。家庭では再現できない伝統と熟練のワザなのでしょう。
いきなり全体にメープルシロップをかけてしまうのではなく、一口目は何もつけずに二口目はバターだけで。そして少しずつシロップを。自分好みの味になるよう調整しながら食べて欲しいと思います。
注意すべきは見た目以上に満腹感が得られる事。女性や少食の方はハーフポーションで十分。
フルポーションだと如何せんしつこさを感じてしまい、飽きてしまうのは否定はできない。男性でもあえてハーフにして、他メニューを一緒にオーダーした方が良いかもしれません。
※当店はThe Okura Tokyoの開業に伴い、
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ホテルオークラ東京
〒105-0001 港区虎ノ門2-10-4
TEL 03-3582-0111
チェックイン14:00 チェックアウト12:00